共産党は、「民主」勢力との統一戦線=「民主連合政権」は、平和的、漸次的に資本の支配を掘り崩し、労働者の理想である社会主義への道を切り開いていくと持ち上げている。彼らはこのために労働者の小ブルジョア勢力との協調、妥協を訴えてきた。最近では、ブルジョア自由主義勢力との協調政策も打ち出している。しかし、世界の階級闘争の歴史的経験は、「民主連合政権」を美化する共産党の戦術がいかに反動的であるかを明らかにしている。この連載(12回を予定)で世界の「民主連合政権」の歴史を振りかえり、その性格、果たしてきた役割を検討しよう。 ◆◆◆二月革命と臨時政府の成立◆◆◆ 階級闘争の歴史で、「民主連合政権」が初めて典型的な形で現われたのは、1848年のフランスの二月革命であった。 二月革命以前のフランスを支配していたのは、ブルジョアジーの一派である銀行家、取引所王、鉄道王、炭鉱、鉄鉱、森林の所有者、彼