納豆や畳といった日本を代表する品物が中国で広まりつつある。ブームの担い手は、経済発展で生活水準が上がった都市部の住民たち。日中両国政府の関係はここ数年冷え込んでいるが、旅行などを通じて日本の生活や文化に触れた人たちの間で、粘り強い人気を保っている。 「納豆(ナートウ)を食べてから病気になったことがないのよ」 中国東北部の遼寧省瀋陽市に住む郭佩環さん(62)は2年前、インターネットで家庭用の納豆製造器を購入し、納豆を作り始めた。大豆500グラムを24時間水に浸した後、2時間蒸す。それを製造器に入れ、市販の納豆菌をふりかけてさらに22~24時間。ふたをあけると納豆の香りが広がる。 郭さんは日本在住経験がある知人から納豆を勧められた。「最初は臭いと思ったが、次第に慣れた。今では自分が周囲に勧めている」と郭さん。しょうゆ、砂糖、ネギを混ぜ、ご飯とは別に納豆だけで食べるのがお気に入りだ。 中国では「