(町山智浩)で、これは原作の中で何度も何度も言及されているのは「インパール作戦」なんですね。第二次世界大戦で日本軍がイギリス領のインドの都市インパールを攻撃しようとした作戦なんですけども、全くの物資不足・人員不足のまま9万人の兵士を出撃させたために2万6000人が死んだんですよ。 (赤江珠緒)「最悪の作戦だった」って言われている。 (町山智浩)その死者のほとんどが戦闘による死亡ではなく、餓死か病死だったんです。過労死だったんですよ。で、このヒロイン・吉高由里子さんのお父さんは「企業戦士」って言われていた世代なんですよ。その頃、会社員のことを「戦士」って呼んでいて、兵隊だと思っていたわけですよ。戦争が続いていて、インパール作戦は日本でその後も継続されているんですよ。 (赤江珠緒)そうか。うん。 インパール作戦と『武士道残酷物語』 宗男さんが参加した「インパール作戦」は太平洋戦争史上最も無謀な