武蔵小杉のタワーマンション群(撮影=編集部) 2019年の10月12日、台風19号が関東地方に襲いかかった。その後、関東甲信越、東北地方にかけて大きな被害をもたらし、多くの住宅が冠水して使用不要となった。 そのようななか、なぜか神奈川県川崎市の武蔵小杉エリアにある47階建てのタワーマンションに関する報道が目立って多かった。他ならぬ私にも、原稿依頼やテレビ出演、コメント依頼などが殺到した。私にとっては、いかにも不思議だった。台風によって亡くなった方も多いなかでなぜ、ただ電気と水道とトイレが使えなくなっただけのタワマンに関心が集まるのか。あるいは冠水して住めなくなった住宅がたくさんあるなかで、それらに比べればうんと軽微な被害しか受けていないタワマンについて、多くの報道がなされるのか。 そういった疑問に対して、私は心の中で出した答えがあった。 ――これはタワマン居住者に対する「ザマア」だ。 「ム