概要 原著者の許諾を得て翻訳・公開いたします。 英語記事: Ruby 3.1 introduces Variable Width Allocation for Strings | Saeloun Blog 原文公開日: 2022/04/19 原著者: Murtaza Bagwala サイト: Saeloun Blog 本記事は第1回の続編です。今回はRubyのメモリ管理における可変幅アロケーション(Variable Width Allocation: VWA)の仕組みと、可変幅アロケーションがRubyのメモリパフォーマンスをどのように改善するかについて深く見ていくことにします。可変幅アロケーションについて説明する前に、巨大オブジェクトがどのようにヒープに割り当てられるかを理解しましょう。 ヒープ上の巨大オブジェクト ご存知の通り、スロットのサイズは40バイトで、その中で実際のコンテンツが格