福田康夫元首相は1日、東京都内で開かれた国立公文書館50周年の記念式典で講演し、森友学園を巡る財務省決裁文書改ざんに関し、極めて遺憾な問題だと表明した。「法の制度も理念も覆す事件だ。行政的に決着したと割り切れるのか。政治が考えなければいけない」と述べ、菅政権に対応を促した。 保存すべき公文書が正しく保存されていないのは「国民に対する背信と言わざるを得ない」と指摘。公務員は公文書がいずれ国民の目に触れることを意識し、国の歴史や将来世代に恥ずかしくない文書を作成、保存するべきだと強調した。「健全な民主政治を進めるにはまず国民が真実を知ることだ」とも語った。