人を選ぶゲームデザインがなされた作品の評価が見直されている昨今。『ファイアーエムブレム』シリーズもまた、かつては「手ごわいシミュレーション」という旗を掲げ、万人受けしない作風を売りにしていた。だがそれも昔の話。『ファイアーエムブレム エンゲージ』は万人受けしないSRPG(シミュレーションRPG)というジャンルを万人受けさせるという、かつてとは真逆の使命を帯びて生まれた作品である。達成率については残念ながら50%に落ち着いてしまったが、彼の姿勢には長期間にわたるシリーズ継続について、考えさせられるものがある。 シミュレーションRPGのとっつきにくさ シミュレーションRPGを多くの人に届けるというミッションを達成する上で最大の障壁となるのは、シミュレーションRPGという形式を採用していることそれ自体である。SRPG、ひいてはシミュレーションの要素を組み込んでいるゲームは得てして、遊びのルールや
![『ファイアーエムブレム エンゲージ』レビュー。万人受けしないジャンルを大衆に届ける難しさ - AUTOMATON](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/272c1e59f4ca63616c1e7f3f87bac9f738a0e40d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fautomaton-media.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2023%2F01%2F20230130-235457-header.jpg)