フレイザーの『金枝篇』の要約版。 要約版といっても上下巻合わせて600ページ近いが、もとの『金枝篇』は13巻。さすがに長すぎるのでこれでもかなりありがたい。 「イタリアのネミ村の祭司は、なぜ「聖なる樹」の枝を手にした者と戦い、殺される宿命にあったのか」という問いから、古今東西の事例を蒐集して、古代の人々の世界観に迫っていく。 ミステリを読んでいるような気分でどんどん読める。� ただ、確かに原著にない写真や図が出てくるものの、それで本文中の概念をわかりやすく説明しているわけではないので、「図説」というのは少々看板に偽りありだと思う。 原題の「illustrated」の訳出だろうが、ニュアンス的には「よくわかる」くらいの感じじゃないだろうか。
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