前回の記事で触れた「エゴコンテクストコミュニケーション」を考える大きなきっかけの一つとなったのが、東京大学大学院教授 木村忠正氏の『デジタルネイティブの時代 — なぜメールをせずに「つぶやく」のか』という本でした。 1995年頃からの長期に渡って蓄積された貴重な調査研究データに基づいて、時に画一的にも捉えられがちな“デジタルネイティブ”世代の実態が綿密に分析されている、非常に示唆に富む文献です。 ・・・で、それってなんなの? 私がこの木村氏の著書などを読んだり、昨年来のネットの内外での社会現象を観察していくうちに、「エゴコンテクストコミュニケーション」と名付けるに至ったもの。その特徴は、大きく3つほど挙げることができそうです。 同じ空間にいながら一人一人が違う風景を見ている「無数の多元的平行世界」を背景とする 負荷の高い対等なコミュニケーションの応酬を敬遠する 非言語的コンテンツを選好