高速道路が渋滞している時に、合流の所でお互いに譲りあって一台づつ交互に進めば全体として一番早く進む。我先にと進路を奪いあえば、流れは滞るし、接触事故なども起きやすく、平均の流量は最低になる。 この譲りあいの暗黙のルールが守られる度合いは地域によって違うと聞いたことがあるが、自然発生的にそれができていれば、自分が譲ってもすぐ次に行けると期待できるので、自然と譲る人が多くなるだろう。 「一台づつ交互に」というのはマナーでもあるがプロトコルでもある。 プロトコルが存在していれば、ドライバーの平均のマナーレベルが低くても、つまり、他人より自分を優先して考える人が多くても車は進む。その逆に、譲る気持ちを持ったドライバーの存在密度が高くても、プロトコルがないとマナーのレベルの低いドライバーの行動様式が全体を支配する。 プロトコルが存在しない所にプロトコルを確立するには、マナーが必要である。だが、すでに