essaさんの過去のエントリーを通じて、レッシグ氏の至言を発見。 著作権の保護が、創造性を損なうんじゃない。著作権を守る、という考え方そのものは重要だ。問題なのは、「出来損ない」の著作権保護が、創造性をダメにしてしまうという点だ。 とはいえ、今の著作権法が出来損ないであろうが、裁判官が現行法制度の番人である限り、既存秩序を、民主的な手続きによらずして、破壊しようとする人間を黙認できなかった、という判決も理解はできる。 だからこそ、根源的な問題は、Winnyにあるのではなく、裁判官が拠り所としている、この国を動かしている旧態依然としたCODE(法典)ということになる。 同じくレッシグ氏。 「ピアツーピア(P2P)を使った違法なファイル交換を認めることはできないが、P2Pそのものはネットワークの可能性を広げる重要な技術革新。デジタル技術を使って、より多くの人たちが文化をつくり、共有できるんだと
グーグルは今度は携帯も無料にするつもりらしい(メディアパブさん経由) CNNの記事(ロイター配信)のポイントを要約すると、 ・ターゲットを絞ったモバイル広告によって将来、携帯電話の料金は無料になる。 ・実際には、新聞が広告収入を得ながらも無料でないように、完全には無料にはならないかもしれないが、かなり安くできる。 ・テキストや、ブランドイメージ、ビデオの広告を携帯のスクリーンに送る実験を始めている。 ・先進的な取り組みとして、ワンセグやモバイルコマースが進んでいる日本で提携に成功した(auのこと) ・グーグルは、やがてモバイル広告の収入が現在のPC上のテキスト広告に匹敵する規模になる、とみている。 待機中の携帯のスクリーン上に絶えず広告が送られてくる仕組みのようだ。 既にPCを通じてがっちり集めた各ユーザーの趣味趣向の情報に、モバイルのGPSを通じた位置情報を組み合わせれば、相当に効果的な
グーグルの戦略を見ていると、いつも【compelling】という単語を思い出す。動詞の【compel】とは「人に何かを強制する」という意味だけど、転じて形容詞【compelling】は「すばらしい」というポジティブな意味をもつ。つまり、「人の心を引きつけて放さない」「すごすぎて無視できない」という感じ。compelling movie といえば、すごく魅力的な映画という意味になる。 例えば、日本国家が住基ネットや盗聴法を導入しようとすると猛反発したり、中国の人権侵害を非難する人たちが、なぜGmailやグーグルofficeを喜んで使い、自ら進んでプライバシー情報をグーグルサーバーに放り込むのか? これは考えてみるとすごく面白い現象だ。要は「北風と太陽」というか、レイプ魔と口説き上手のモテ男とのちがいというか。つまり同じ目的を遂げるにも、やり方次第ということ。 グーグルは、使わずにはいられない
グーグルが、「Dont be evil」(邪悪にならない)たろうしていることは知っていたけど、「Dont be immoral」(不道徳にならない)も志向しているとは知らなかった。 日本のグーグルはフィルターかけられてんだよ 日本語環境のグーグルでは、勝手にエログロ情報にフィルターがかかっていて、しかもその設定を変えられないデフォルト仕様になっているんだという。 実はグーグルが「教育ママ」だったとは、ユーザーにとっては、かなり失望的なことじゃないか?! と、ここで紋切り型に権力者グーグルの横暴を批判するのは簡単だけど、考えてみるほど、この問題は奥が深いようだ。 とりあえず実際試してみると、衝撃的。 何て言うか、コンタクトを初めて装着した時に見えた世界というか。現実の世の中はもっと色彩豊かでギラギラしていたんだ!と発見をしたような感覚。 グーグルは検索に民主主義の原理をもちこんだと言うけれど
世界中いや宇宙中の情報を網羅し尽くそうとするグーグルの欲望はすごいものがある。そのミッションの壮大さと同時に、スピード感もすごくて、斬新で新しいサービスが矢継ぎ早に公開される。一度頭を整理するために、彼らが領域を拡大していく様子を、[ストック/フロー]と[パブリック/プライベート]という切り口で図式化してみた。もちろん一枚の断面図でグーグルの全体像を把握できるわけはないのだけど、宇宙全体を浸すエーテルのように、いまやグーグルはあらゆる空間に浸透しつつある。 ▼「ストックとフロー」 図の横軸にとったストックとフローは「過去と現在」という時間軸とほぼ同義で、いわば情報の鮮度。グーグルはブログサーチやニュースアグリゲーションを洗練させ、最新の情報をより早く反映させると同時に、図書館の倉庫の奥でカビの生えたような古文書のデジタル化も進めている(ブックサーチ)。地理情報(アース・マップ)というのは、
最近は Amazon中毒がさらに悪化して、毎日のように家に本が届く。本の置き場にも困るので、読み終えた本をマーケットプレイスに出品することも始めたんだけど、これがまた予想以上にサクサク売れて、けっこううれしい。それも50円とか二束三文で買い叩かれるブックオフに比べるとかなり高い値段で。でも500円位のために梱包したり発送したりするのは結構面倒なんだけど・・・ で、最近読んだ「WEB2.0 BOOK」は、梅田さんの「ウェブ進化論」に負けず劣らずの良書だった。 「ウェブ進化論」が、「こちら側」にいる人の目を「あちら側」に向けさせる優れた啓蒙書だとすれば、この本は「あちら側」のことをもっと知りたいと思い立った人向けの格好の教科書といえそう。ウェブ進化論を読んでケツに火がついた人は、次にこれを読んで基礎知識を勉強してみたらどうでしょう。 「ロングテール」や「フォークソノミー」、「マッシュアップ」と
前回触れたYouTubeに相変わらずハマっている。 そのなかで、若き日のスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツの貴重なお宝映像をたくさん発掘した。素材としてはそれぞれ5分程度のもので、単発で見ても面白いのだが、こうして順を追って眺めていくと、ドラマチックな歴史の流れを感じ取ることができて、かなり感動的だ。 大前研一氏は、キリスト生誕を境とした紀元前(B.C.)と紀元後(A.D.)になぞらえて、ウィンドウズが初めて発売された1985年を境に、それ以前をB.G.(before Gates),それ以後をA.G.(after Gates)に分けたが、ある世代以下にとっては、こうした”紀元前後”にあたるパソコンの黎明期というのは、もはや「歴史」の中の出来事である。そして「歴史はどんな小説よりも面白い」のだ。 最近はRSSの最新情報フローの洪水におぼれがちなので、たまにはこうした「その時歴史は動いた」を見
最近知ったんだけど、YouTubeってまじすごいです。 倖田來未でもミスチルでもDestinyChildでもNorahJonesでも、プロモーション・ビデオ(PV)がタダで見放題。最新の曲もあれば、BeatlesからRollingStonesの当時の映像まである。 世界中のユーザーが自分のもってる動画をどんどんアップしていくサイトだから、メジャーなアーティストだけじゃなくて、マニアックな映像 も山ほどある。 個人的にはTomWaitisが1970年代のBBSに出演した時の映像なんてもうお涙もんです。 Tom Waits Small Change もちろん音楽だけじゃなくて、サッカー・ワールドカップのゴール集もあれば、早速フィンランド戦の小笠原の57M超ロングシュートもアップされている。(ちなみにベッカムの54Mシュートもここに) コメディーだって、Mr.BeanもMontyPythonも
どうやら2ちゃんねらーの手によって永田議員のメールが偽造であることは確定したようだ。 圏外からのひとこと 永田議員はハメられた! 「404 Blog Not Found 堀江メールの真贋鑑定 音極道茶室 堀江被告送金指示メールがガセだと思う4つの理由 ドクター苫米地ブログ 疑惑のメールは、ヘッダー情報を公表すべきだろう こういう時の2ちゃんねるの「捜査能力」すごすぎ この文面からこれだけの手掛かりを読み取れるとはねー。 まさに「wisdom of crowd」(集団の知)の本領発揮!眼玉の多さがモノをいう好例だね。エリート検事や警察のブツ読み捜査員にたった1日でここまでできるだろうか? これからは捜査当局も「WEB上の公開捜査」を取り入れてはどうか? いくら捜査員たちが優秀であっても少人数で気付くことには限りがあるだろうし。 ことIT関連の知識にかけては、2ちゃんねらーのcrowdの足元に
ライブドアとホリエモンに関して、あちこちのブログや掲示板で楽観的な見方もあるようだが、相手は泣く子も黙る東京地検特捜部である。中途半端な手打ちで終わるはずがない。残念ながら、個人的には、ライブドアにもホリエモンにも最悪の結果が訪れるだろうと予想している。 強制捜査に着手した容疑は入り口にすぎないだろうから、本丸がどれだけ奥の深いものなのか。風説の流布とか粉飾決算とかにとどまらず、以前からうわさされている某広域暴力団の武闘派2次団体との関係とか、ITバブル崩壊のときのように、金融マフィア化した闇社会とIT企業のつながりが、最悪の場合出てくるかもしれない。当局は絶対にそこまで視野に入れているだろう。 こうした黒い噂があながち荒唐無稽だとも思えないのは、最近ライブドアが投資対象としている企業が、カタギの会社だったら絶対手を出さないようなキナ臭い不動産会社だったり決済会社だったりするからだ。業績が
インターネットは、民主主義を発展させる強力なツールなんだと素朴に思っていた。直接民主制が実現したり、伊藤襄一氏が提唱する「創発民主制」(pdf)という概念に表されるように、議論やコミュニケーションの質も量も高まって社会に新しい変化と自由をもたらすんじゃないか。国際社会においては、食うにも困ってパソコンどころじゃない北朝鮮はともかく、ネット人口が1億人を超えたという中国の独裁体制なんて放っておいても崩壊するだろう。そう無邪気に思っていた。 だが、「中国の嘘~ 恐るべきメディア・コントロールの実態~」(何清漣著・扶桑社)に描かれた中国のネット検閲の実態を知り、そんな幻想は一気に吹き飛ばされた。自由をもたらすどころかインターネットが独裁国家の手に渡ると、こんなに恐ろしい監視社会が生み出されるのか。ジョージオーウェルのSF小説も顔負けの背筋の凍る世界だ。反日デモもこうした背景の理解なしには語れない
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