ARIA遺伝子を欠くマウス(右)は、高脂肪食を食べても通常型マウス(左)と比べて肥満が抑えられた=池田宏二講師提供 肥満や、内臓脂肪がたまるなどのメタボリック症候群の進行に関わる遺伝子を、京都府立医科大の池田宏二助教や赤壁佳樹医員らのグループが新たに見つけた。肥満などの治療薬開発につながる成果で、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズで11日発表する。 グループは、血管新生を抑えるタンパク質ARIAを見つけている。ARIAが脂肪組織の血管内皮で活性化していることから、肥満との関係を調べた。 ARIAを作る遺伝子を欠いたマウスは高脂肪食を与えても太りにくく、通常のマウスと比べ内臓脂肪が約半分の量だった。脂肪組織で血管新生が進み、脂肪の燃焼やインスリンの働きを助けるホルモンの分泌が促進されているらしい。 通常食でも通常のマウスに比べ体内でインスリンがよく働いており、血糖値が上がり過ぎる