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ブックマーク / hiroyukikojima.hatenablog.com (13)

  • 『天才ガロアの発想力』出ました! - hiroyukikojima’s blog

    新著『天才ガロアの発想力』技術評論社が、アマゾンにも入荷し、早いところでは書店にも並び始めたと思うので、とりいそぎ宣伝をば。 天才ガロアの発想力 ?対称性と群が明かす方程式の秘密? (tanQブックス) 作者: 小島寛之出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2010/08/21メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 88人 クリック: 2,294回この商品を含むブログ (44件) を見るこのは、19歳で300年未解決だった数学の難問を解き、誰にもそれを理解されないまま、二十歳のある朝、オンナをめぐってピストルで決闘して命を落とした天才ガロアの発想の源をさぐった。決闘前夜に論文の余白に遺書をしたため、その出版を親友に託した、という最期は切ないし、約束を果たした親友はすばらしすぎる。すごく泣ける。 ガロアが突き止めたのは、「なぜ、4次以下の方程式には解の公式があって、5次以上の方程式に

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  • 中学受験を終えて思うこと - hiroyukikojima’s blog

    先週、中学受験における我が家の天王山が終わった。息子は、予想外にも、受験した中学すべてに合格し、第一志望の中学に進学することが決まった。指導してくださったサピックス下高井戸校の諸先生方にはお礼の申しようもない。 そんなこんなもあって、今回は、中学受験について思うところをまとめてみようと思う。こんな書き方をすると、サピックスに対する提灯記事だと思われてしまうだろうが、実際、半ば提灯ではあるが、(だって、箸にも棒にもかからない愚息をここまで仕上げてくれたのは、彼らの功績だからね) 、その実、いくつかの点で書くべき価値があると思ってるから書く。その第1点は、ぼくが以前に勤務していた塾は中高一貫校の生徒を対象とした塾だったので、ぼくが中学数学主任として教えたのも一貫校の中学生だったが、自分が一貫校の卒業ではないので、知らないことがたくさんあった。今、息子の受験を体験して、当時気づいてなかった多くの

    中学受験を終えて思うこと - hiroyukikojima’s blog
    heis101
    heis101 2010/02/08
    一日9時間の勉強など苦痛でない忍耐力を持っている子だけが、中学受験のための勉強を“継続”できたのかもしれないよ。「中学受験の洗礼を受けた子供は、一日9時間の勉強など苦痛でない忍耐力を持っている。」
  • もういいかげん、確率論の新しい時代に入ろう - hiroyukikojima’s blog

    イカレ仲間である友人、物理学者の田崎晴明さんがぼくの始めたばかりのこのブログ をご自身のHP( これ) で紹介してくださったので、 なんかあっという間にアクセス数が100倍くらいになった。 今回は、その田崎推奨記念ということで。 田崎さんとは、ネット内のとある場所で、いろいろな議論をさせて いただいていて、話題は多岐にわたるけど、大好きなアイドル談義は 今回はおいといて、彼との数々の議論の中から確率論の話題を取り上げようと思う。 これは、お互いに忙しくて現状ペンディングになっているものだ。 それは、「もうそろそろいいかげん、確率論の新しい時代に入ろうよ」 とぼくが提案したことから始まった議論である。 現在の確率論の定番は、コルモゴロフの公理化したもので、 次のような公理から成るものだ。 (1) 空事象には数値0を割り当て、全事象には数値1を割り当て、 一般の事象には0以上1以下の数値を割り

    もういいかげん、確率論の新しい時代に入ろう - hiroyukikojima’s blog
    heis101
    heis101 2009/11/05
    「ぼくが専門としているベイジアン的な確率論においても、物理学における量子力学的確率論においても、この「加法性」は崩れている」
  • 無限を読みとく数学入門〜世界と「私」をつなぐ数の物語 - hiroyukikojima’s blog

    『無限を読みとく数学入門〜世界と「私」をつなぐ数の物語』角川ソフィア文庫がアマゾンにも入荷され、書店にもぼちぼち並び始めると思うので、いよいよ宣伝攻勢をかけよう。 いやあ、感慨深い! とにかく感慨深い! 18年前のぼくのデビュー作『数学迷宮』の復活であり、しかも、進化しパワーアップしての復活である。これは、臆面もなく喩えるなら、我が愛するキングクリムゾンが、常に進化し、古い曲をさらなるテクニックでバージョンアップさせていくのに似ている。そういう観点でいうなら、『数学迷宮21世紀バージョン』あるいは、『数学迷宮パートIV』といった具合だろう。(パートIIもIIIもなくいきなりパートIVとなる、その意気込みだけはわかって欲しい。笑い)。じゃなきゃ、『数学迷宮ヌーボーメタル』(完全にバカ丸出しだ)。 とにかく、このは、自分でいうのも何だが、痛々しいだと思う。しがない塾講師として失意の中で生き

    無限を読みとく数学入門〜世界と「私」をつなぐ数の物語 - hiroyukikojima’s blog
    heis101
    heis101 2009/09/03
    「諦めと後悔と嫉妬と羨望と、そしてそこはかとない夢と希望が詰まった青春の書なのである。何度読み直しても、当時の自分がいとおしくなり泣けてきてしまう。」
  • 数学者が数学を「語る」ことの良さ - hiroyukikojima’s blog

    数学者・黒川信重さんと、ぼくとの共著、『リーマン予想は解決するのか?』青土社、がそろそろ書店に並び始めてる頃だと思う。これは、フェルマー予想が解決し、ポアンカレ予想が解決してしまった今、最も解決が待望され、しかも、解決にかなり肉薄している予想だ。この予想について、「そもそもリーマン予想とは何か」、「どんな意義を持っているのか」、「攻略のための最強兵器、F1スキームとは何か」、「今、何合目まで来ているのか」、を縦横無尽に解説した、ものすごくホットななのである。 リーマン予想は解決するのか? ―絶対数学の戦略― 作者: 黒川信重,小島寛之出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/06/01メディア: 単行購入: 31人 クリック: 614回この商品を含むブログ (26件) を見るこのの特徴は、数学書としては異色の形式をしている、ということだ。最初の章に、黒川さんとぼくとの対談が二

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    heis101 2009/06/09
    語りを聞くことの重要性。/「わからないことには二種類ある。「自分の人生とは関係のないわからないこと」と「わからなくても、自分の人生を豊かにしてくれるから、触れていたいこと」の二種類」
  • 『入門ベイズ統計』の読みどころ - hiroyukikojima’s blog

    今回は、前回の日記の補足。 前回の統計学の面白さはどこにあるか - hiroyukikojimaの日記で松原望先生の 入門ベイズ統計―意思決定の理論と発展 作者: 松原望出版社/メーカー: 東京図書発売日: 2008/06メディア: 単行購入: 107人 クリック: 2,061回この商品を含むブログ (46件) を見るを紹介した。そのときは、このを手にしていなかったので、早速注文した。そして今、手に入って、ぱらぱらと眺めてみた。そう、予想通り、これは名著『統計的決定』放送大学に大幅加筆をしたものだった。というわけで、紹介してしまった手前、責任をもってもうちょっとフォローしなければ、と思ってこれを書いている。 このは確かに名著である。その理由をいくつか挙げてみよう。まず挙げるべきは、 ベイズ推定の哲学的背景について包み隠さず正面から書いている という点である。前回も書いたが、ベイズ推

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    heis101 2009/05/04
  • 孤独な数学少年 - hiroyukikojimaの日記

    芹沢正三さんから、新著を献いただいた。それは以下。 数論入門―証明を理解しながら学べる (ブルーバックス) 作者: 芹沢正三出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/04/22メディア: 新書購入: 5人 クリック: 132回この商品を含むブログ (13件) を見る今回は、数論をまっこうから書いてくださったようで、またまたすばらしいに仕上がっている。芹沢さんとは、サイエンスライターの吉永良正さんを仲立ちにして知り合い、(とはいっても手紙だけの間柄で面識はないが)、お互いに新著を献しあう仲である。ぼくは、中学生のときから、芹沢さんのにお世話になっている。ぼくが数学の世界に迷い込んだのは、ある意味、芹沢さんのおかげ(せい?)だといっていい。だから、芹沢さんの知り合いになれたのは、光栄至極である。 ぼくは、中1のとき、数学に目覚めた。 忘れもしない、学年の合宿旅行に行ったとき、山歩き

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    heis101 2009/03/28
    「「小島、素数を作る式を発見したら、ノーベル賞だぞ」といったのだ。ぼくは、「なんだ、簡単なことでノーベル賞が取れるんだな」と思って、それから1ヶ月の間、寸暇を惜しんで素数ばかりを」ww
  • 13歳の冬、誰にも言えなかったこと - hiroyukikojima’s blog

    昔、塾で教えていたときのこと。 とある中1の女の子を受け持った。 母親がとても熱心で、どこかからうちの塾のことを聞き込んで 娘さんを連れてきたんだと思う。 その子は一風変わった娘だったけれど、見た目では、そんな に人と違うようではなかった。 でも、その子は、明らかに数学との関係の上で、 トラブルを抱えていた。 それは文字式の操作に如実に表れた。 とにかく、文字式の記号処理の規則に従うことが できなかった。 ぼくは、半ば意地になって、彼女のためだけのプリント を作った。すべての文字式計算の操作を1ステップずつ 分解し、穴埋め問題にし、これ以上分割するのは不可能、 というところまでこなごなにしたのだ。 彼女は、その1ステップずつは、どうにかこうにか 進むことはできた。けれども、その1ステップずつの 操作の「連続性」を捉えることができないのだ、 とわかった。 どんなに練習を繰り返しても、プリント

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    heis101
    heis101 2009/03/28
    「何かのトラブルを抱えている人は、規則に従うことが、とてつもないストレスになるみたいだ。そういう意味では、文字式の計算の厳格さは、最も、乗り越えることの難しい壁として、彼らの前に立ちはだかる。」
  • 『数学でつまずくのはなぜか』 - hiroyukikojima’s blog

    今日あたりから、ぼくの新著 『数学でつまずくのはなぜか』講談社現代新書 が、書店に並び始めていると思うので、ここでも宣伝させていただきたい。 数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書) 作者: 小島寛之出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/01/18メディア: 新書購入: 50人 クリック: 1,019回この商品を含むブログ (104件) を見る このは、経済学者としてのぼくではなく、また、数学エッセイストとしての ぼくでもなく、もう数学を教えていない今になってもまだ人生の半分以上の時間を数学講師の時代が占有しているぼくの経験を書いたものだ。 いってみるなら、数学教育で試みたことの集大成であり、最後の仕上げとなるだろう。 (もちろん、またどこかで数学を教える機会がやってくるかもしれないけど) そういうわけで、このには、こどもに数学を伝道する上で、考え出した いくつかのアプロー

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    heis101 2009/03/28
    よさげ
  • 隠れて物理を勉強する - hiroyukikojima’s blog

    ちょっと前から隠れて物理を勉強している。使っているは、山義隆『新・物理入門』駿台文庫、である。出版社名を見ればわかる通り、これは高校生向けの参考書である。 物理を勉強したいのは、研究上の必要と個人的な興味と両方なのだが、研究上必要な部分については、ちゃんともっと専門的なで勉強しているので、このを読んでいるのは個人的な興味のためである。そもそもは、熱力学や統計力学のことをわかりたくて、畏友の物理学者・加藤岳生にいろいろ根掘り葉掘り質問していたら、彼が「小島さんの疑問に答えられる最もいいは、山さんの参考書ではないか」といったのだ。そして、「高校生向けの参考書だけれど、普通の大学生向けの物理の教科書には書いていない根源的な問いに関する説明が試みられている名著ですよ」とも付け加えてくれた。それで買ったのだ。ぼくは、拙著『算数の発想』NHKブックスや『ゼロから学ぶ線形代数』講談社などに、

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    heis101 2009/03/28
    「この式は、「質量に加速度を掛けたものが力である」ということを表しているのでは決してない。この式は「物体mに力Fを加えられたならば、その結果として加速度aが生じる」という因果関係を表しているのである。」
  • 憧れの超準解析 - hiroyukikojima’s blog

    このところずっと、数学基礎論の勉強をしている。取り組んでいるのは、田中一之『数の体系と超準モデル』 数の体系と超準モデル 作者: 田中一之出版社/メーカー: 裳華房発売日: 2002/04メディア: 単行 クリック: 300回この商品を含むブログ (10件) を見る主に、出勤と帰宅の電車の中でちょっとずつ読んでいるので、なかなか進まず、もうかれこれ2ヶ月は読んでいるだろうか。 なぜ数学基礎論を勉強しているか、というと、隠れて物理を勉強する - hiroyukikojimaの日記で書いた物理の勉強と同じく、趣味経済学研究の両面で、である。 そもそも、基礎論には少年期から憧れがあった。ゲーデルの「不完全性定理」は、中高生のときにナーゲル&ニューマン『数学から超数学へ』を読んで以来、理解したい、と焦がれる定理の一つになったし、超準解析は、たぶん、数学セミナーかなんかで知って、どうしても緻密に

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  • 0.999・・・は1と等しいか - hiroyukikojima’s blog

    刊行からだいぶたってしまったが、吉永良正さんの『アキレスとカメ』講談社というたいへん楽しいを紹介しよう。 吉永さんは、ぼくが東京出版の受験雑誌『大学への数学』や『高校への数学』に連載し出した頃、同じように連載を持った人だが、サイエンスライターとしては大先輩であり、すばらしいをたくさん書き、また翻訳もしている。現在は、大東文化大学の先生をされているので、ライターから大学教員になった、という経歴も似ており、勝手に親近感を抱いている。何度か対談をさせていただき、いっしょにお酒を飲んだこともあるので、知人と言ってもいいと思う。ライターとして気骨を持ったかたで、物書きとして生きていく上での心構えなどを教えていただいた。 アキレスとカメ 作者: 吉永良正,大高郁子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/07/02メディア: 単行購入: 19人 クリック: 395回この商品を含むブログ (1

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    heis101 2009/03/28
    p進数すげぇな
  • 統計学の面白さはどこにあるか - hiroyukikojimaの日記

    先日、とあるパーティで、統計学者の松原望先生と会った。 松原望先生は、早期からベイズ統計学の重要性を世にアピールしてきた先駆者である。ぼくは、経済学部の大学院在学時に、選択科目ではあったが、松原望先生の「ベイズ統計学」という講義を受け、そこでベイズ理論の指南をしていただいた。ぼくは『確率的発想法』NHKブックスや『使える!確率的思考』ちくま新書の中で、ベイズ理論を紹介していて、それが多くの読者にウケて、この二冊はセールス的にも良い実績を出しているのだけど、正直言ってここに書いてあることの多くは、松原望先生の講義の受け売りである。そういう意味では、下品ないいかたになるが、大学院の数ある講義の中で最も「金に換えることのできた」講義が先生の講義だった、ということになる。 そのときは、放送大学の教材であった『統計的決定』というを教科書に使った。これがめちゃくちゃいいで、今でもベイズ統計学に関し

    統計学の面白さはどこにあるか - hiroyukikojimaの日記
    heis101
    heis101 2009/03/05
    「にもかかわらず、統計学では、「平均値」と「期待値」、「データの標準偏差」と「確率変数の標準偏差」等々という形で、同じ計算を二度ずつ定義する。これは謎そのものではないだろうか。」
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