狭小建築の安藤から世界のANDOへ コンクリート打ち放しと光と影をあやつる設計で、住吉の長屋を代表とする個人住宅や小規模テナントビル等が評価を得て、日本を代表する建築家となった。 特に神戸・北野坂周辺や大阪・心斎橋では、初期からの安藤作品を数多く発見する事が出来る。 祖母と幼少期から長い年月を過ごした生家での厳しい住環境や、中学生時代、増築工事で天井をはがしたときに差し込んだ光が、普段見慣れた薄暗い室内を一変させたことに衝撃を受けた経験が、住吉の長屋や光の教会といった後の代表作へと色濃く反映されている。 コンクリートやガラス、鉄などの近代的な素材と幾何学的な構成を多用した至って人工的な空間を作り、光とそこから生まれる影、水や風を意識的に取り入れることで、自然から得られる当たり前の要素をより印象的に感じさせる。 対比的な要素を用いることで、自然と建築との秩序や対話を試みる手法が、海外では日本