ドナルド・トランプ米大統領の選挙戦は混乱に溢れ、政権発足初期はカオス状態だった。しかしその混乱を絶えず貫いてきたのは、ロシアという疑惑だ。トランプ列車に、まるで糊(のり)のようにこびりついて離れない。 国家安全保障問題担当の大統領補佐官だったマイケル・フリン氏が、いきなり辞任したのは2月。そして今では、ジェフ・セッションズ司法長官がロシアのセルゲイ・キスリャク駐米大使と2度にわたり会談していたことが明らかになった。いずれも、トランプ政権がロシアの利権にからんでいるように見える、一連の問題の一環だ。