パソコンのセキュリティー機能を独自に強化する――。ここに来て大手メーカー間の競争が激化している。独自のセキュリティーチップなど特殊な部品を組み込み、マルウエアからユーザーを防御するソフトウエアを搭載する。ハードとソフトの両面で、サイバー攻撃対策が高度化している。セキュリティーが、法人向けパソコン選びの新たな基準になった。 パソコンは汎用部品で作られたコモディティー商品だ。性能と価格を除けば、どのメーカーを選んでも大差はない――。そんなパソコン選びの“常識”が、過去のものになろうとしている。サイバー攻撃が急速に高度化する中、世界の大手パソコンメーカーがここ1~2年の間に相次ぎ、法人向けパソコンの分野で独自のセキュリティー機能の開発を進めているからだ。 パソコン世界シェア1位の中国レノボ・グループは2018年、同社のセキュリティー機能に「ThinkShield」とのブランドを設定。ユーザー認証