IT(情報技術)分野など理系の人材不足が懸念される中、大学の理系学部・学科の新設や拡充などを財政支援する国の事業がスタートし、文部科学省は対象校を発表した。学部名など「看板」のかけ替えだけに終わらせず教育・研究の内容が伴う改革を断行してもらいたい。 3千億円の基金を設けており、高等教育機関(大学・高等専門学校)の組織改編を促し、情報や環境など成長分野を牽(けん)引(いん)する人材育成を後押しする。 具体的には、公私立大の理工農系の学部・学科の新設や拡充に必要な経費を支援する事業で、今回67校が選ばれた。このうち初めて理系学部をつくる大学は女子大を含め3割にのぼる。 また国公私立大と高専を対象に、情報系分野の高度な人材育成を行う大学院、学部・学科の定員増などを支援する事業で51校が選定された。基金により今後約10年で300の学部・学科などで新設や定員増を目指す。 学部・学科改組には設置認可手
![【主張】理系の新設支援 看板倒れにならぬ改革を](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e98da9ff87e70a395153cc97be4030fac7ccbe35/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fcommon%2Fimages%2Fogp_column-editorial.jpg)