JASRACシンポジウム2010 ~独自進化は問題か?新たなデジタル市場の開拓に向けた日本型の取り組み~ 世界のネットビジネスにおいては、市場支配力の強い米国を中心とするプラットフォーム企業が莫大な利潤を上げる一方、コンテンツを創り出す著作者やコンテンツホルダーからは価格決定権すら失われようとしています。 著作物の創造のサイクルを維持し、インターネット上でのコンテンツの流通を将来に向けて持続的に発展させるためには、流通を支配する巨大企業の力に左右されることなく、すべての関係者が納得のゆくビジネスモデルを構築する必要があります。 現在、わが国では、権利者団体、コンテンツプロバイダー、プラットフォーム企業といった関係者が連携して効率的な権利処理が実現するなど、欧米には例のない環境が整いつつあります。 インターネット上における円滑な著作物の流通を促進するためには、このような関係者間の共通理解に基