インターネット通販市場の成長を追い風に、ここまで急ピッチで拡大してきた宅配業界が岐路に立たされている。荷物の増加に配送体制が追い付かず、人件費増加などの形で業績に跳ね返るようになったためだ。 足元で、宅配料金の値上げや配送体制の見直しなどに動いたのは最大手のヤマト運輸。その取り組みについて、ニュースなどで目にした人も多いだろう。そんな中、記者は業界3位、日本郵便の動向に注目している。 2015年度の宅配便市場のシェアを見ると、首位のヤマトが46.7%、2位の佐川急便が32.3%、そして日本郵便が13.8%だ。トップ2と日本郵便との間に大きな差があることが分かる。 売上2倍、しかし赤字幅も2倍 「ヤマトが今後、引き受ける宅配便の量を抑えれば、溢れた分が2位以下に回ってくるのでは」――。業界ではそんな観測も浮上している。ただ、佐川急便はいち早く米アマゾン・ドット・コムの宅配から手を引いているだ