米国ではちょうどこの頃、パナマが歴史的な干ばつに見舞われ、水不足のため運河に「通過制限」がかけられているというニュースが流れていた。「何かが起きている」。そう直感した筆者は1月下旬、ニューヨークから現地に飛び、その実態を探ることにした。 飛行機の遅延もあり、現地に到着したのは午後10時ごろ。空港の外に出ると、もわっとした空気が顔にまとわりつき、真冬のニューヨークとの気温差を実感した。スマートフォンで気温を確かめると26度。「暑いですね」。ネットで予約しておいた送迎タクシーの運転手さんと軽い挨拶を交わし、クーラーの効いた車に乗り込んだ。 スペイン語を話せない筆者にとって、英語を話せる運転手さんの存在は貴重だ。しかも首都パナマ市で生まれ育った地元民という。さっそく「パナマ運河が水不足って本当?」と聞くと、海外からの客によく聞かれるのか、すらすらと現状について話してくれた。 想像をはるかに超える