フラッシュメモリーを記憶装置に用いるSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)をピンポイントで使い、コストを抑えながら処理能力を高める技術が広まってきた。SSDは、ストレージに一般的に使われるHDD(ハードディスクドライブ)と比べ、処理能力が約30倍だが価格は10~40倍。そのため、すべてをSSDに置き換えるのは現実的ではないからだ。 SSDをピンポイントで活用する技術は主に二つある。一つめは、SSDを含む複数ドライブを「階層化」し、データを使用頻度に応じて自動で再配置する技術だ。階層化とは、使用頻度の高いデータだけを高速なドライブに配置し、処理能力向上を図る手法だ。 日本IBMが4月21日に発表したストレージ製品「System Storage DS8700」の新版が同機能を備える(図)。例えば、全ドライブで6T(テラ)バイトのデータを保存する場合、その10%をSSDにすると、処理能力が4倍に