山中慎介(帝拳)に4回TKO勝利でWBC世界バンタム級王者に就いたルイス“パンテラ”ネリ(メキシコ)。彼の殊勲を称えたのも束の間、一転して疑惑の目を向けなければならなくなった。WBCが事前に実施したドーピングテストでネリから陽性反応が出たのだ。WBCはボクシング界の浄化を目的とする「クリーン・ボクシング・プログラム」を促進。全階級のチャンピオンと各クラスのランキング上位15人を対象にする薬物検査を抜き打ちで実行している。そこで今回、ジルパテコルという物質がネリから検出された。 抜き打ち検査で発覚 この検査は年に1回ぐらいの頻度で実施されている。だが近々タイトルに挑戦する選手に関してはかなり高い頻度でテストが行われているようだ。たとえば現WBCヘビー級王者デオンタイ・ワイルダー(米)に挑戦寸前だったアレクサンデル・ポベトキン(ロシア)は1ヵ月の間に4回も検査が行われ、4度目で違反薬物が見つか