他行に先駆けて情報共有の推進に取り組み、ナレッジマネジメントシステムの導入や部門ポータルの構築を行ってきた三菱東京UFJ銀行。同行の法人営業部が部署の情報共有プロジェクトの第2フェーズのカギとして打ち出したのは「人の目」だ。システムで改善するのではなく、人が情報の中身を確認・判断し、届け方を決めることで情報の伝達力の向上を実現した。 KnowledgeMarketで情報を整理、全行員にオープンな情報環境を構築 三菱東京UFJ銀行がナレッジマネジメントを取り入れたのは、前身となる東京三菱銀行時代のことだ。バブル経済、不良債権処理、統廃合といった流れの中で守りの姿勢を強めるメガバンクが多いなか、攻めの姿勢を貫いた東京三菱銀行は中央集権的な意思決定や業務プロセスを自律分散型に転換するという業務改革を目指した。その根幹を担うものとして2003年にスタートしたのが「OPEN」と呼ばれるプロジェクトだ