僕は、クリーネ代数に批判的なことを言ったりしています。例えば、古く(2005年)は「実はKleene代数は好きじゃない」、最近(2014年)では「クリーニ代数と圏論」とか。批判の対象にするということは、それに興味を持っているということです。興味がないものは批判さえしません。 僕はもちろん、クリーネ代数に興味を持ち続けています。でも、「これじゃ足りない」感があるのです。その感じを記します。不足を補う方針にも言及します。過去の記事への参照をたくさん入れますが、それにより、僕がこの話題の周辺を長年ウロウロしていることが分かるでしょう。 内容: プログラムの代数としてのクリーネ代数 クリーネ代数では表せない現象 トレース付きデカルト圏とデカルト半加法圏 並列実行と同期通信 条件付き実行はどこに行った? 時分割実行と待ち合わせ クリーネ代数は足りないけど素晴らしい プログラムの代数としてのクリーネ代