神話学で読み解く「怖い女」 神話や現代のホラーを研究する、神話学者の沖田瑞穂さん。前回は、なぜ家は怖い場所になってしまうのか、神話学的にみた「家」とはなんなのか、スタジオジブリの作品などを例に教えてもらった。 沖田さんは『怖い家』のほか、同様に神話やホラーに登場する女神、女性の「怖さ」を考察した『怖い女』という著書も執筆されている。 なぜ「女」は恐ろしい存在として描かれるのか。ふたたび、神話やジブリ作品を例に解説してもらおう。 前回の記事はこちら。与えた命を回収する「怖い女神」たち——前回は神話学で読み解く「家」をテーマに、家がもつ働きや、ジブリ作品でみる家の象徴性、現代の創作にも神話的な意味があらわれることなどを教えていただきました。神話には「怖い家」ばかりでなく「怖い女」もたくさん登場します。神話学的な視点からみた「女」の怖さの正体とはなんなのでしょう? (沖田)家が持つ「生み出す」「