AP通信は19日、米政府当局者らの話として、中央情報局(CIA)が西欧の米同盟国に対するスパイ活動を中止したと伝えた。米情報機関のスパイ疑惑がドイツ国内で相次いで発覚し、対米不信を招いたことを受けた措置。 スパイに危険が及んだ際にCIAが特定の活動を中止することは今までもあったが、これほど長期で広範な中止措置は異例。当局者の一人は、同盟国に対する情報収集の必要性を再検討するためと説明した。 活動が中止されたのは約2カ月前。CIA高官が機密公電で、同盟国政府の情報を提供する人物と会うことなどを禁止する通達を出した。同盟国情報機関との共同作戦は続ける。CIAは事実関係に関するコメントを拒否した。 ドイツでは米国家安全保障局(NSA)によるメルケル首相の携帯電話盗聴疑惑が発覚、オバマ米大統領は今年1月、同盟国首脳の盗聴をやめる改革策を発表した。(共同)