一般に、裁判所の判決や決定はどれほど公開されているだろうか? 若手の同僚に聞いてみたら、5%くらいでは、と言う答だった。 ロースクールと研究大学院の学生に聞いてみると、50%程度から5%程度まで、様々な答えが返ってきた。 さてみなさんはどう思われるだろうか? 裁判所といっても、最高裁と下級審とで事情は異なる。 最高裁は、憲法判断や重要な法律判断をするというのが建前である一方、下級審はそうした法解釈上重要な判断がされるばかりでなく、むしろ事実判断が中心の事件が大多数を占める。 だとすると、最高裁くらいは100%と言わないまでも、それなりに多数の判決・決定が公開されてしかるべきと思われるし、下級審はもう少し少なくてもいいかという感じがする。 と言うことで調べてみた。データが揃っている平成22年(2010)年の一年間、民事・行政事件の既済件数合計は約215万件、うち最高裁の既済件数は約5000件