2006.03.10 【解説】うつ病女性の妊娠時には細心の注意が必要、リスク/効能評価後に治療方針を決定すべき JAMA誌、NEJM誌などに相次いで報告された3本の論文は、うつ病の女性が妊娠した場合には、管理に細心の注意が必要であることを示している。抗うつ剤の使用を中止した場合の再発リスクは、使用を継続していた場合の5倍と高いが、妊娠の後半に抗うつ剤、特に選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRI)を使用すると、産児の新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)リスクは6.1倍になる。また、SSRIの胎内暴露があった新生児では、30%が新生児禁断(離脱)症候群(NAS)を示すことも明らかになった。 これらに加えて、2005年12月、米食品医薬品局(FDA)は、SSRIのパロキセチンを妊娠初期に使用した場合、他の抗うつ薬に比べ、先天性奇形リスクが約2倍になる可能性を公表している(関連トピックス 参照)。ま