作曲者 : KLAUS, Joseph Martin 1756-1792 独→スウェーデン 曲名 : 交響曲 ハ短調「葬送 "Symphonie funèbre"」VB148 (1792) 演奏者 : ヴェルナー・エールハルト指揮 コンチェルト・ケルン このアルバムは こちら ドイツに生まれ、モーツァルトとほぼ同じ時代に生きたクラウスは、スウェーデンのグスタフⅢ世の宮廷作曲家として活躍した。 クラウスはグスタフⅢ世に見出されて、四年間の留学などを経てスウェーデンに住み、様々な作品を残した。 グスタフⅢ世は1792年に仮面舞踏会で背後からヨハン・ヤコブ・アンカーストレム伯爵の銃撃によって命を落としたが、その哀しみのあまりに結核を悪化させあとを追うように亡くなった。 スウェーデンのモーツァルトなどと評されることがあるが、モーツァルトよりもよりロマンチックな色合いが濃い作曲家であった。音楽の都
松平敬(Voc) ENZO/EZCD-10006 山下達郎でお馴染みの「一人アカペラ」、多重録音によってたった一人でコーラスの全てのパートを録音し、あたかも大人数の合唱団のように聴かせる「ワザ」ですね。福島県の名産ではありません(それは「アカベコ」)。そんな手法で制作された曲ばかりを集めたアルバム「オン・ザ・ストリート・コーナー」は、まさに感動的なほどの完成度を誇っています。なにしろ、歌っているのは達郎だけなのですから、音色は完全に統一されていますし、曲に対する表現だってどの声部の人も全く同じものなのですから、きれいに「ハモる」のは当たり前のことなのでしょう。もちろん、それを支える技術的な問題は、彼の場合は長い時間をかけて蓄積されたノウハウによって、殆ど解決されているはずです。単にクロック通りのテンポではなく、微妙に伸び縮みするルバートまでも、きちんと表現できるようになっているのですからね
MONO=POLI (モノ=ポリ)posted with amazlet at 10.02.28松平敬 ENZO Recordings (2010-02-20) 売り上げランキング: 9279 Amazon.co.jp で詳細を見る 新譜。(おそらく)日本最強のシュトックハウゼンのスペシャリストであり、近年は高木正勝のライヴにも参加でも注目を浴びている声楽家、松平敬*1の初ソロ・アルバムを聴く。これはホントにすごかった。なにしろ、「本当にソロ・アルバム」なのだから。本来バリトンである松平が「バスからソプラノに至る全声部が、私の声の多重録音のみによって演奏されている」というのだから……(女声声部はファルセットを駆使!)。そのうえ、録音後の編集からブックレット作成まで自分でおこなったとあり、もはや大爆笑しながら脱帽するほかない。ポール・マッカートニーやプリンス、トッド・ラングレン、そして谷啓で
大澤壽人の《ピアノ協奏曲第3番 変イ長調「神風協奏曲」》は、岡田暁生さんの『CD&DVD51で語る西洋音楽史』で紹介されていて、これは必ず聴かなければと思った曲。 曲名の「神風」とは、あの古来から言い伝えられている「神風」のことだろうか?と初めは思ったけれど、俵好太郎氏のレビューを見ると「朝日新聞が発注し三菱航空機がつくった純国産の2人乗り機」のこと。 NAXOSの解説文にもわざわざ、”カミカゼ特攻隊とは関係ない”と明記している。「Kamikaze」という言葉から日本人以外の人がすぐに連想するのは、戦時中の”カミカゼ”らしい。 『CD&DVD51で語る西洋音楽史』によると、作曲者の大澤壽人は、その突出した才能のせいで当時の日本の音楽界に理解されず、完全に忘却されていたが、それを発掘したのは片山杜秀氏。 片山氏による大澤壽人の紹介文が詳しい。(Wikipediaのプロフィールはこちら) 大澤
今年4月に東京フィルハーモニー交響楽団の常任指揮者に就任する若き俊英、ダン・エッティンガー(Dan Ettinger)。同団とのライヴ録音シリーズ第2弾となるタワーレコード・オリジナル企画盤『シューマン:交響曲第4番、ブラームス:交響曲第4番』(TPTW-1006 税込1,200円/写真)、『マーラー:交響曲第4番』(TPTW-1007 税込1,200円)が4月4日にリリースされます。 エッティンガーと東京フィルは、2009年9月にライヴ録音による『モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番、チャイコフスキー:交響曲第5番』『R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」、ワーグナー: タンホイザー序曲 他』の2タイトルをリリースして話題を呼びました。 今回は、2007〜2008年に同団との定期演奏会で聴かせた名演からマーラー、シューマン、ブラームスの交響曲3曲をセレクト。マーラーは爽快
作曲者 : MAHLER, Gustav 1860-1911 オーストリア 曲名 : 交響曲 第2番 ハ短調「復活」(1888-94/1903改訂) 演奏者 : 渡邊曉雄指揮 日本フィルハーモニー交響楽団, 日本プロ合唱団連合, 常森寿子(sop), ヴィエラ・ソアクポヴァ(alt) CD番号 : 東京FM/TFMC-0013〜14 1978年4月8日東京文化会館、常任指揮者復帰就任記念/第301回定期演奏会ライブ録音の一枚。まだ労働争議が解決していない頃である。少しテープのヒス・ノイズが多いので、イコライジングし手渡しは聞いたけれど、CD化はまずまずの成功だと思う。 何と言っても渡邊曉雄の指揮が素晴らしいのだ。バーンスタインやらショルティやらもあるけれど、近くにこんな言い演奏があるじゃないかと言いたくなる素晴らしさ!! 第1楽章は次第に音楽が温まって焦点が絞られていく感じがいかにもライ
George Enescu: CD1 Symphony No.1 In E Flat Op.13 Symphony No.2 In A Op.17 CD2 Symphony No.3 In C Op.21 Vox Maris, Symphonic Poem For Soprano, Tenor, Voices & Orchestra Op.31 Catherine Sydney, Soprano Marius Brenciu, Tenor Choeur De Chambre Les Elements/ Joel Suhubiette Orchestre Philharmonique De Monte-Carlo - CD1 Orchestre National De Lyon - CD- 2 Lawrence Foster, conductor
作曲者 : SIBELIUS, Jean 1865-1957 フィンランド 曲名 : 交響曲 第5番 変ホ長調 Op.82 (1914-15/1916,1919改訂) 演奏者 : 渡邊曉雄指揮 日本フィルハーモニー交響楽団 CD番号 : FM東京/TFMC-0012 斎藤秀雄と同じシリーズからで、こちらは1974年7月17日東京文化会館録音(第66回定期演奏会)というもの。もちろん、旧日フィルとの全集、そしてデジタル録音の新録音も持っているが、これは何種類かあるライブの中でも出色の出来映えと思われる一枚。 この時期の日フィル、新日フィルを聞き比べると明らかに日フィルの方がよくまとまっている。オーボエは客員としてバート・ギャスマンが座っていた最後の演奏会だそうで、アンコールでは彼がソロをとる「トゥオネラの白鳥」が渡邊曉雄のギャスマンの紹介とともに演奏されている。 しかし、なんという音楽的な
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独 曲名 : 交響曲 第1番 ハ短調 Op.68 (1876) 演奏者 : イシュトヴァン・ケルテス指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 CD番号 : DECCA/UCCD-7037 テル・アヴィヴの海で遊泳中に波にさらわれて亡くなられたケルテスの最後の録音である。一緒に入っているハイドン・バリエーションはケルテスの死によって一部録音完成していなかったのを指揮者なしでウィーン・フィルが録音したという逸話もあるものだ。 コンマスはだれか、ブックレットに掲載されていないので、ちょっと残念なのだけれど多分ヘッツェルあたり…。わかんないけれど、時期的にはウェラーが去った直後だと思う。 全体に自然体で、ムキムキの筋肉マンでもなく、ナヨナヨしたススキのような演奏でもない。これは実に立派な演奏で録音も素晴らしい。 昔、LPで持ってい
作曲者 : BEETHOVEN, Ludwig van 1770-1827 独 曲名 : 交響曲 第7番 イ長調 Op.92 (1811-12) 演奏者 : アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 CD番号 : BMG/BVCC-7003〜07 このCD、10年以上聞いていなかった…。かつてはよく聞いたものだが、久しぶりに取り出してみてやはり感動した。朝比奈隆氏だったかと思うが、トスカニーニの演奏というのは、少しずつアチェレランドしていくのだという。確かに人が言うようにイン・テンポではない。全体に常に前のめりだ。私の好きなアンドレ・クリュイタンスのようにゆったりと響かせるのでは全くない。きっとクリュイタンスの演奏をトスカニーニに聞かせたら第1楽章は序奏こそPoco sostenutoだからそのテンポでも良いけれど、主部はAllegroではなくVivaceだ。それでは遅すぎると言っ
イギリスのレコード会社EMIがアビーロードスタジオを売却するというニュースをやっていました。 ビートルズがEMIにとっていまだに大きな収入源になっているのは事実だと思いますが、その縁のスタジオをついに売却するというのは、一つの歴史が終わるのかなという感じです。 ビートルズの末期の映像で、スタジオの屋上で「ゲットバック」を演奏するシーンを観たことがありますが、あの場所がそうなんでしょうかね。アビーロードというと同名のタイトルのアルバムのジャケットの写真で有名になっていますが、あの写真もパロディにも使われたりしてかなり有名ですね。 レコード業界全体で経営が苦しくなってきているところも多々あるようですが、EMIも苦しいようです。 昨夜はこちらの箱物を聴いていました。 渡邉暁雄指揮の日本フィルの演奏を集めたCD集。1950年代から80年代のコンサートのライヴ録音。 このCDに収められている曲の作曲
■音楽監督・尾高忠明さん 「辞める」と抗議 ■定演CD制作に 財団は謝罪・職員処分 札幌交響楽団が先月行った定期演奏会で、楽団を運営する公益財団法人「札幌交響楽団」の担当職員らがCD制作のために演奏を無断で録音し、減給などの処分を受けていたことが24日、分かった。演奏を録音する際は、音楽監督の尾高忠明氏と相談する取り決めになっているが、担当者は尾高氏への相談を「失念した」という。 定期演奏会は1月29、30日に札幌市中央区の「札幌コンサートホールKitara」で行われた。CD制作のための録音は昨年、演奏会に出演する指揮者側から財団に打診があり、財団の事業部長らが尾高氏に相談せずに決めたという。財団は今月、事業部長を減給・降格、事務局長ら2人を譴責(けんせき)の処分にし、9日には担当職員の楽団員に対する「お詫(わ)び」の書面を配った。 書面によると、尾高氏からは「音楽監督辞任も含めた
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