3−4−3とバックアッパーのテストを一挙に行うなど、この日のザッケローニ監督は思い切ったさい配を見せた【Getty Images】 「わたしにとって、そしてベトナムにとって、今回の試合は非常に重要な経験を積む場である。特に日本という、最近世界的にも実力をつけている素晴らしいチームと対戦できるということは、われわれにとってチャレンジングなことでもある」 日本対ベトナムの前日会見。ベトナム代表のファルコ・ゲッツ監督は、このように実に謙虚なコメントを残している。ドイツ人の指導者であれば、いかにもサッカー大国の出身らしい、無意識な不遜(ふそん)がにじみ出てもおかしくないと思うのだが、この人の態度や口調は日本人以上に謙虚に感じられる。もしかしたら同じドイツでも、今はなき東ドイツ出身であることに起因しているのかもしれない。 6年前、東ドイツ出身の指導者に立て続けにインタビューする機会があったのだが