9月19日(土)より、東京・目白台の永青文庫で日本初となる全て春画で構成された展覧会「春画展」が開幕する。5月に開催が発表されてから今日に至る約4カ月の間、数多くのメディアに取り上げられ、今美術界で最も注目を浴びている同展。その発起人の一人である浦上蒼穹堂代表・浦上満氏に開催に至った経緯や、日本での春画の受容、また展覧会の見どころなどを聞いた。(取材・文/橋爪勇介) ■20以上の美術館が拒否した「春画」 ―まず最初に今回、日本初の「春画展」が開催されることになった経緯についてお聞かせください。 浦上:大英博物館で「春画展」が2013年から翌14年にかけて約3カ月間開催されましたが、実はそれよりも前から話はありました。2011年の夏に大英博物館からアジア部門で日本セクション長のティモシー・クラーク氏とロンドン大学のアンドリュー・ガーストル教授が私の春画コレクションを調査しに来ました。その時に