富野 由悠季(とみのよしゆき) 1941年生まれ。監督/演出家。60年代半ば、虫プロでTVアニメ『鉄腕アトム』の制作進行、演出を経てフリーとなり、夥しい数のアニメ・シリーズの絵コンテを書きまくる。70年代後半からは自らの原案・演出で、ロボット・アニメに新風を吹き込み、1979年の『機動戦士ガンダム』の大ヒット以後も、数々の話題作を提供し続けている。 今から四半世紀前、『機動戦士ガンダム』を世に送り出し、多くのファンのカリスマとしてアニメ界に独自の地位を築いてきた富野由悠季監督。近年はアニメ制作の傍ら、各地の大学に講師として招かれることも多く、独自の視点から今の若者たちを叱咤激励し続けている。21世紀にアニメ、映画にかかわろうとする人は、どういう人であるべきか、また何を考えなければいけないかを伺った。 ——富野監督はアニメ業界に入りたいというと若者に対して、「アニメを見るな!」ということを