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ブックマーク / www.labornetjp.org (3)

  • 「風刺の精神」とは何か?〜パリ銃撃事件の考える

    「風刺の精神」とは何か?〜パリ銃撃事件を考える 菊池恵介 今月7日にパリで起きた週刊誌銃撃事件は、記者10人と警察官2人が死亡するという惨事を招いた。アルジェリア独立戦争の終結以降、過去半世紀にフランスで起きた最大級のテロ事件だという。襲撃された「シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)」は、フランスを代表する風刺新聞の一つだ。そのため、「表現の自由」がイスラーム過激派に攻撃されたとして、事件は大きな波紋を呼んでいる。同日夜の追悼デモに駆け付けた多くの市民は「風刺表現はフランスの伝統だ。シャルリーへの攻撃はフランス文化そのものに対する攻撃だ」と口々に訴えた。だがこのような受け止め方は果たして妥当だろうか。「リベラルなヨーロッパ対イスラーム」という単純な問題認識は、容易に反イスラーム感情に結び付く危険性を孕んでいないだろうか。 「シャルリー・エブド」は、もともと1968年のパリ5月革

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    hyougen 2015/01/15
  • 「われ怒りて視る、何の惨虐ぞ」〜牧子嘉丸のショート・ワールド

    朝鮮人あまた殺されたり その血百里の間に連らなれり われ怒りて視る、何の惨虐ぞ これは「近日所感」と題された萩原朔太郎(写真)の三行詩で、関東大震災のあった翌年1924年の1月に雑誌「現代」に発表された。朔太郎は郷里前橋から震災の被害に遭った親戚を見舞うために汽車と荷車を乗り継いで東京にむかったが、大宮からは歩いたという。おそらくはそのときに目撃した惨状を詠んだのであろう。 文芸評論家の卞宰洙(ピョン・ジェス)さんによると、「朔太郎の怒りは、無抵抗の朝鮮人をふつうの民間人と軍警が一緒になって虐殺したことに、日人の自分が許せなかったことに起因している」という。また「惨虐」という語にも注目し、これは「残虐」の当て字でもなく誤字でもなく、その惨状をあらわすにふさわしい造語であったと説明されている。 関東大震災の朝鮮人虐殺にいち早く反応し、その怒りを噴出させて詩に読んだ詩人は、朔太郎のみであり、

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    hyougen 2014/09/02
  • 松本昌次の連載コラム〜詩人・茨木のり子さんがわたしたちに問うもの

    なんとなく気持が滅入った時など、その人のことや作品を想うと、油然と勇気が湧いてくることがある。その人の一人が、2006年2月17日、79歳で世を去った茨木のり子さん(写真)である。いや、勇気づけられている人は、わたしのほかにもたくさんいることだろう。いま、東京・世田谷文学館で「茨木のり子展」が開かれていて(6月29日まで)、過日、わたしも訪れた。そこには「詩稿、草稿、創作ノート、『櫂』同人をはじめとした詩人たちとの書簡、先立った夫のために書かれ、没後刊行された『歳月』遺稿など、貴重な資料」(パンフレット)と共に、日常生活での備品その他が展示され、代表的な詩が壁面に映し出されるという趣向であった。それなりに、茨木のり子さんの全体像に迫ろうとする展示であり、わたしは、茨木さんとの僅かだったが生前の出会いの一齣一齣に想いを馳せた。しかし何か大事なものが欠けていなかったか、ここではそのことだけを言

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    hyougen
    hyougen 2014/06/01
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