レポーター=倉方俊輔 藤本壮介のプロジェクトを見ると、これ以上単純にならないだろうというワンアイデアを堂々とやっている。 「藤本壮介展 未来の未来」には、そんな大胆なプロジェクトの模型が並んでいた。プロジェクトの大きさや地域や年代のヒエラルキーを付けずに、ほぼ同一の率直なつくりの展示台に載って、建物の内外も無視するかのように、会場全体に散りばめられていた。 今までにないほどの客足だという。訪れた際にも多くの人がいた。建築学生や建築関係者のような方々ばかりではない。デザインやアートに普通に関心を持っているようなカップルや家族連れも目立った。海外からの人も多かった。もはや若手という枠を超えて、藤本壮介は現代日本の建築家を代表する存在となったことが分かる。 「パシャ」「カシャ」。会場にシャッター音が響くのは、展覧会の撮影を許可しているためだ。「未来すぎる!?」と興味をそそるプロジェクトの姿は、そ