濱口竜介監督による最新作「悪は存在しない」が4月26日から公開がスタートした。同作は世界から注目される監督となった濱口監督 の「ドライブ・マイ・カー」(2021)以降の長編映画最新作品 。第80回ヴェネチア国際映画祭・銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞するなど、国内外から注目度の高い作品だ。今回、批評家の伏見瞬に同作についてコラムを依頼した。 ※記事内では映画のストーリーに言及する部分があります。映画観賞後に読んでいただくと、よりお楽みいただけると思います。 「悪は存在しない」を観た時、私はなにより心地良い映画だと思った。すさまじさや不気味さより、ささやかな悦びを感じた。快楽的、といっても差し支えない。そう感じたのはおそらく、本作が音楽的な快楽を生むように編集されているからだ。 もちろん、音楽家の石橋英子の依頼に端を発したことから考えても、本作が音楽と強い関係を結んでいるのは明らかだ。「ド
![避けようのない音楽——映画「悪は存在しない」について - WWDJAPAN](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a6e30dfc532ce8dbd39e5d658ba9e99a43070c8e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmedia.wwdjapan.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2028%2F05%2F03002701%2F0503_a_og.jpg)