2005年12月、宇治市の学習塾で小学6年生の女児が殺害された事件で殺人罪に問われていた被告人に対し、大阪高裁は懲役18年とした一審判決を破棄し、懲役15年を言い渡しました。 宇治女児刺殺:元塾講師に懲役15年 大阪高裁、1審減刑 (毎日jp) 元塾講師の心神耗弱認定、二審は懲役15年、京都・宇治の小6女児殺害 (MSN産経ニュース) 学習塾・女児刺殺、1審破棄し元講師に懲役15年判決 (YOMIURI ONLINE) 元講師、二審は懲役15年=心神耗弱認め減軽-学習塾の小6女児殺害・大阪高裁 (時事ドットコム) 一審と二審の間で、責任能力についての判断が、完全責任能力から心神耗弱へと変化しています。減刑の判断には、これが大きく影響しているようです。 1審の精神鑑定で、萩野被告は広汎性発達障害のアスペルガー症候群と診断されたが、判決は完全責任能力を認め、情状面で障害の影響を認定し、有期刑
昔からある 「油わけ算」、 古くは塵劫記(じんこうき)にも載っている問題です。 現代風にアレンジしますと、 10リットルの油が入っていて、 7リットル入る容器と、 3リットル入る容器だけを使って 5リットルずつに分ける方法は? クイズなどでの、「容器を斜めに傾け、ちょうど5リットルずつになる・・・・・・」 といった方法はダメですヨ。 1) まず、10リットルの油を 7リットルの容器にいっぱいに注ぎます 2) 次に、7リットルの油を、 3リットルの容器にいっぱいに注ぎます。 3) ここで、3リットルの容器の油を、 10リットルの容器にもどします。 4) からになった3リットルの容器に、 7リットルの容器の油を注ぎます。 5) ここで、3)と同じように 3リットルの容器の油を、 10リットルの容器にもどします。 6) 7リットルの容器に入っている1リットルの油を、 3リットル
現住建造物等放火罪に問われ、精神鑑定でアスペルガー症候群と診断された被告人に対する裁判員裁判で、山口地裁は懲役3年6月(求刑・懲役5年)の実刑判決を言い渡しました。裁判の経過も含め、新聞記事を紹介します。 朝日新聞山口版(判決全日までの記事です。いずれ判決の記事も出るのではないでしょうか。) 責任能力の判断 焦点/裁判員裁判 「アスペルガー」診断 放火事件初公判 障害による過ち 責任は/裁判員裁判 放火事件 きょう判決/裁判員裁判 読売新聞 裁判員裁判で被告の責任能力争点 田布施の放火事件 田布施放火裁判員裁判4日間、評議も長引く 判決の詳細についてはわかりませんが、 向野剛裁判長は判決で「アスペルガー症候群によるこだわりのため、自宅を燃やす衝動を抑える力がやや低かった」としたが、「放火は悪いことと認識していた」と責任能力は認めた。 (田布施放火裁判員裁判4日間、評議も長引く 読売新聞
平成22年の診療報酬改定に関して、中央社会保険医療協議会の答申が公表されています。 中央社会保険医療協議会 総会 (第169回) 議事次第 の中にいろいろ資料があります。 資料1 (PDF)が見やすいですね。 全体を見れば再診料とか明細発行義務づけとかいろいろあるのですが、児童精神科関連でもいくつか改訂があります。基本的には前のエントリでご紹介したとおりなのですが、具体的な点数が上がってきていますね。 1.児童・思春期精神科入院医療管理加算 発達障害や思春期うつ病など、児童・思春期の精神疾患患者の治療を行う専門病棟についての評価を引き上げる。 650点→800点 じわじわ上がってきています。病棟単位だけでなく診療室単位で算定できるのがよいですね。 強度行動障害入院医療管理加算 300点(1日につき) [算定要件] (1) 強度行動障害児(者)の医療度判定基準スコアが24点以上の者
補完代替医療 (CAM: Complementary and Alternative Medicine)とは、いわゆる通常の医療のかわりに用いられる医療です。 日本補完代替医療学会 では 現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称 と定義しているようです。 この記事は発達障害周辺で名前を見聞きすることの多い補完代替療法に関するリンク集です。できれば今後もリンクを追加していきたいと思います。 このリンク先の情報の利用については慎重になさっていただくのがよいかと思います。なおそれぞれの療法の賛否両論についてバランスよくリンクするつもりは全くありませんので、ご了承ください。またCAMの分類は難しく相互乗り入れしている部分も多いので、リンク集の分類は必ずしも適切でないかも知れません。 【漢方・ハーブ】 自閉症と知的障害の正しい認識と医療を (漢方による自閉症治療
2008年3月25日夜、JR岡山駅のホームで男性が突き落とされ死亡した事件で、殺人罪に問われていた少年に対し、懲役5~10年の判決が言い渡されました。少年は精神鑑定で特定不能の広汎性発達障害(PDDNOS)と診断されていたようです。自分のエントリで紹介できなかったので、初公判(2009年5月27日)、論告求刑公判(同6月2日)の記事もあわせてご紹介します。 <判決> 19歳少年に懲役5~10年 岡山駅突き落とし事件 (MSN産経ニュース) 岡山駅突き落とし事件、少年に懲役5~10年 地裁判決 (asahi.com) 岡山駅突き落とし殺人、少年に懲役5~10年の不定期刑 (YOMIURI ONLINE) 少年に懲役5~10年=ホーム突き落とし殺人-岡山地裁 (時事ドットコム) <初公判・論告求刑公判> 岡山駅・突き落とし殺人:責任能力の程度に争い--初公判 /岡山 (毎日jp) 岡山駅・突き
日本で発売されているSSRI(パキシル、ルボックス、デプロメール)と、自閉症に対する適応のある神経遮断薬、オーラップが併用禁忌となりました。 アステラス製薬 オーラップ使用上の注意改訂のお知らせ (PDF) それぞれの代謝に関連する酵素(CYP3A4)が共通であるため、パキシル(一般名パロキセチン)とオーラップ(一般名ピモジド)を併用すると、オーラップの血中濃度が上昇してしまう、ということが確かめられました。オーラップの血中濃度の上昇は、心電図異常や不整脈などの重大な副作用を引き起こすことがあることから、併用禁忌となっています。ルボックス、デプロメール(一般名フルボキサミン)の場合にも試験管内の実験でオーラップの代謝を妨げることも知られていることから、同時に併用禁忌となったようです。 オーラップは現時点では自閉症に対する適応が、唯一正式に認められている抗精神病薬です。最近では非定型抗精神病
2009年6月19日、国内では2番目の注意欠陥多動性障害の承認薬となるアトモキセチン(商品名 ストラテラ®)が発売されます。 ストラテラカプセル 5mg, 10mg, 25mgの薬価は、それぞれ264.90円、315.70円、398.10円となるようです。 これにあわせて(?)、発売元のイーライリリーが、ADHDに関する情報サイトを開設しています。 ADHD.jp 薬事日報では次の様に紹介されています。 【厚労省】新薬9成分を薬価収載‐経口分子標的抗癌剤「タイケルブ」が登場 ▽ストラテラカプセル5mg、同10mg、同25mg(日本イーライリリー):アトモキセチン塩酸塩を有効成分とし、小児の注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の治療に用いる。従来のAD/HD治療薬と異なり、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで効果を発揮。非中枢神経刺激薬のため、依存・乱用のリスクが低いとされている。
メチルフェニデート(商品名リタリン、コンサータなど)に関する過去記事の一覧です。 他の中枢刺激剤とアトモキセチン(商品名ストラテラ)についてもまとめておきます。 メチルフェニデート関連 米FDA コンサータの成人ADHDへの適応を承認 (2008.9.12) 塩野義製薬が米サイエル社を買収 メチルフェニデートは?( 2008.9.2) ADHD治療薬コンサータ 国内で発売開始 (2007.12.19) コンサータ流通管理制度 (2007.12.11) コンサータ承認 リタリンのうつ病への適応は削除 (2007.10.19) メチルフェニデート徐放製剤 コンサータ承認へ リタリンは処方規制強化の方針 (2007.10.3) リタリン乱用のリスク (2007.9.20) コンサータの早期承認をJDDNETが要望 (2007.2.25) 米FDA ADHD治療薬への心血管系副作用に関する警告記載
2007年9月18日、東京都と新宿区保健所は、適応症でない患者にメチルフェニデート(日本での商品名はリタリン)を処方していたとして、医療法違反の疑いで新宿区内のクリニックへの立ち入り検査を始めました。 リタリン:新宿の医院に都が立ち入り検査 不適切処方で (毎日インタラクティブ) またリタリンへの依存症を発症し、その後自殺した名古屋市の男性についての記事も掲載されています。 リタリン:大量処方で幻覚 25歳男性自ら命絶つ 名古屋 (毎日インタラクティブ) もうひとつ、リタリン依存症に関する国立精神・神経センターの調査に関する記事もあります。 薬物依存症:「リタリン」で急増 医師の安易処方が原因か (毎日インタラクティブ) 追記(2007.9.20) こんな記事も出ていました。 リタリン:5病院で処方、余分をネット販売…都内女性告白 (毎日インタラクティブ) 毎日新聞えらく気合いが入っていま
アメリカ食品医薬品局(FDA )は自閉症に対するリスペリドン(商品名リスパダール)の適応を承認しました。 FDA Approves the First Drug to Treat Irritability Associated with Autism, Risperdal (FDA) FDA Approves RISPERDAL(R) For Treatment Of Irritability Associated With Autistic Disorder (Medical News Today) 以前一度、この適応が承認されなかったとお伝えしました。 米FDA、リスペリドンの自閉症への適応拡大せず (2005.5.22) 正確な情報を聞いているわけではないのですが、どうもこのときの非承認は、データが不足しているのでそろえ直して再申請をするように、ということであったようです。今回あらた
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