本稿は、2020年7月27日に公開した記事を、2022年7月5日の最新情報に合わせて改訂したものです。各項目の内容をアップデートし、無料ではなくなった『Deep Learning with PyTorch』をカットした代わりにベストセラーである『An Introduction to Statistical Learning』を追記しました。
感染症数理モデルをどのように受け止めるべきか? 数理科学からみた新型コロナ問題 稲葉 寿 東京大学大学院数理科学研究科教授 今般、編集部から「感染症数理モデルの専門家のひとりとして」今回の新型コロナ問題に思うことを書くように依頼を受けた。困ったことに、私の場合、「感染症数理モデルの専門家」かと問われると、イエスでもありノーでもある。私は学位研究において感染症数理モデルの関数解析的研究をおこなってから、30年以上感染症数理モデルの数学的研究に関わってきたから、専門家といわれれば否定はできないのだが、リアルデータの統計解析や流行予測・推計をおこなう感染症数理データサイエンティストではない。実際、共同研究の場合を別として、私の論文には数字や図表はまったくでてこない。概念と論理による定理の証明が仕事である。 しかし一方、機会あるごとに、感染症対策における感染症数理モデルの実践的意義を主張してきたし
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