多発性硬化症を診断するにはどうするのですか? 診断の方法 多発性硬化症の特徴は、症状が時間的、空間的に多発していることです。 時間的、空間的多発性を見るためには、先ず患者さんの訴える病歴をできるだけ詳しく尋ね、診察をします。すなわち動きにくいところとその程度、障害されている感覚の種類(痛み、触覚、関節の動く感覚など)、記憶力、判断力、話し方、聴力、視力と視野などです。そして、それらの所見を総合して中枢神経系の解剖学的に離れたところに2個以上の病巣がある(空間的多発性)かどうか、また、病歴の分析から病気の経過に緩解、再燃(時間的多発性)があるかどうかを判断します。 臨床症状が時間的、空間的に多発していれば多発性硬化症の診断が濃厚になります。しかし、初めて症状を出した場合などでは、この「時間的、空間的多発性」の所見を見つけることは困難であり、以下のような補助検査が必要になります。そして、