広く Javaアプリケーションサーバに影響する Javaライブラリの脆弱性の存在が報道、公表されています。本件は多くの問題を内包し、複雑です。本記事では、その影響範囲と問題点を正しく理解するために、情報の整理を行いたいと思います。 ■この脆弱性の概要 この脆弱性は、Java のデシリアル化処理を利用して任意のコードを実行可能、というものです。すでに 2015年1月に行われた AppSecCali 2015の「Marshalling Pickles」と題する発表の中で、セキュリティ研究者の Gabriel Lawrence氏と Christopher Frohoff氏により、PoC(概念実証コード、攻撃コード)が公開されています。この PoC の対象のクラスは「Apache Commons Collections」「Spring」「Groovy」です。 ■この脆弱性の影響範囲と深刻度 そして