ブックマーク / business.nikkeibp.co.jp (30)

  • 他人事ではない100人の『転落』 ~30代独身者はホームレス予備軍?:日経ビジネスオンライン

    15年間、「定点観測」したのは、新宿中央公園だった。 観測対象は、ホームレスである。 バブル崩壊後、当時まだ短編映画のカメラマンをしていた著者(現フリーライター)は西新宿に通い始めた。この公園を中心に都内の300人以上のホームレスを取材するために。書にはそのうち100人分の「現在に到る」までの来歴が載っている。 日雇いの仕事で稼ぐと、お金は酒やギャンブルに消え、なくなれば借金。家族にはそっぽを向かれ、行き着く先は路上の人。 これが、これまでの典型的な「最底辺」への落ち方だった。全体に低学歴の人が多く、最後は自らホームレスになろうとしてなったフシもある。学歴はともかく、酒やギャンブルへの依存や社会保険未加入など自業自得と言われてもしかたないところも目立つ。 ところが、今は自分の失策ではない、不可抗力でホームレスに転げ落ちる人が多いという。 きっかけは上司との軋轢 東大卒の高学歴者や、元一流

    他人事ではない100人の『転落』 ~30代独身者はホームレス予備軍?:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2010/04/14
    もう国営の強制お見合い機関を作るべきだと思う。
  • 独立論者は叫ぶ「くたばれ!東京神話」:日経ビジネスオンライン

    池田 信太朗 日経ビジネスオンライン編集長 2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職 この著者の記事を見る

    独立論者は叫ぶ「くたばれ!東京神話」:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2010/02/23
  • この世は「3」で割り切れる:日経ビジネスオンライン

    「三ない消費」という言葉が、3月27日付けの日経済新聞朝刊で紹介されている。「いまどきの売れ筋」という一面右の一番目立つ場所にある特集コラムの中で、だ。なので、既にご存知の方もあるだろう。 「三ない消費」は「買わない」「持たない」「捨てない」という、3つのキーワードから語尾を借りてきた用語で、そう言われてみると、なるほど、この言葉は不況下の消費傾向をうまくすくい取っている。あざやかな要約だと思う。 記事の中では、修理チェーン店、修理サービスの売り上げアップ、カーシェアリングの拡大、ブランド品買い取りサービスの成功物語など、「三ない」時代のニーズに合った多様なビジネスを紹介している。なるほど。 でも、待てよ……と、納得した後で、ふと、別の考えが浮かぶ。いつもそうだ。私は納得ということがきらいなのかもしれない。いるよね、そういうヤツって。返事の第一声が常に「でも」で始まる面倒くさい下っ端社員

    この世は「3」で割り切れる:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/03/30
    「買わず持たず捨てずのケチくさい客たちが、少子化に向かい、高齢化し、……丸ごと人口減少の道筋を歩んでいくのだとすると、内需なんていう言葉自体お笑いぐさになる」
  • 「名ばかり××」に四股名を与えよ:日経ビジネスオンライン

    いわゆる「名ばかり管理職」の訴訟が和解に至った。 日経済新聞は、以下のように書いている。 『日マクドナルドが店長を管理職として扱い、残業代を支払わないのは違法として、埼玉県内の店長、高野広志さん(47)が未払い残業代など計約1350万円の支払いを求めた訴訟は18日、東京高裁(鈴木健太裁判長)で和解が成立した。原告勝訴の一審判決を事実上受け入れ、同社は高野さんが管理職に該当しないことを認め、約1000万円の和解金を支払う。(後略)』(日経済新聞朝刊3月18日掲載記事より。NIKKEI NET掲載のリンクはこちら)。 判決は当然。和解も至当。マクドナルドが原告側要求の満額に近い和解金を支払うことも、極めて適切な判断だと思う。 ということで、件は無事終了。 これにて一件落着、である。 問題は、波及効果だ。 この種の訴訟に原告勝訴の判決が出て、でもって企業の側が、その原告全面勝訴の地裁判決

    「名ばかり××」に四股名を与えよ:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/03/23
    「うちの国には、お客様のわがままを無限に許容するみたいな、世界標準からみると明らかに行きすぎな顧客至上主義が、文化として定着している」
  • さようなら新自由主義、こんにちはファシズム~『テロリズムの罠 左巻・右巻』 佐藤 優著(評:尹 雄大):日経ビジネスオンライン

    「アサヒ芸能」から「週刊金曜日」まで、硬軟・左右を問わず著者の名を目にしない日はない。現況もっとも活字メディアに引きがある人物かもしれない。「外務省のラスプーチン」といわれ、鈴木宗男議員とともに激しくバッシングされていた日々が嘘のようだ。 “国策捜査”や“インテリジェンス(特殊情報活動)”など検察庁、外務省界隈の業界用語が知られるようになったのも、著者によるところが大きいだろう。 書は、著者が責任編集を務めるウェブマガジンに連載されていた国家論を二分割してまとめたものだ。左/右巻だからといって、左/右派的な内容になっているのではない。 左巻は小泉内閣の新自由主義路線がもたらした変革など日の事例を中心に扱い、右巻はリーマン・ブラザーズの破綻に象徴される、新自由主義が国家と社会に与えた被害、およびロシア・グルジア戦争に見られるような、ポスト新自由主義路線の国権強化について論考している。グロ

    さようなら新自由主義、こんにちはファシズム~『テロリズムの罠 左巻・右巻』 佐藤 優著(評:尹 雄大):日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/03/17
    「歴史や慣習といった……徳目は軽視され、マネーゲームにかなうスキルを磨くことが人生を歩むことと同義になってしまう。結果、貨幣を間に挟んで、万人の万人に対する闘いが起こ……った」
  • 急いでいるときは漢字を略して書く。忘れた漢字は略号で書く:日経ビジネスオンライン

    ワープロがないと漢字が書けない人が増えている。それでもちょっとしたメモはさっと手書きで済ませたい。急ぎのメモは手書きが有利だが、やっかいなのは漢字だ。書くのに手間取る。書けない漢字が出てくるたびに「何だったっけ」と考える。 携帯電話のメール機能で漢字変換をして確かめるのも面倒だ。時間があればきちんと書ける漢字でも、急いでいる時は話が別だ。だったら、漢字を略すか、自分なりの略号を使って書いてもみてもよいだろう。 例えば「陶磁器」という言葉。漢字がやや複雑だ。ワープロなら「とうじき」と読みを入力し、変換キーを押せばすぐに漢字が出てくるが、手書きだと画数が多く、書くのに手間取る。「陶」の字など手間をかければきちんと書けるとしても、急いでいるなら、小さい領域に「缶」を書くより、いっそそこを「ム」で置き換えてしまってはどうだろうか。

    急いでいるときは漢字を略して書く。忘れた漢字は略号で書く:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/02/26
    関係ないけど、戦後漢字教育は旧字のみならず略字文化をも殺したと思う。戦前の日記・ノートの類に、現代中国の簡体字と同じ字体をいくつも見かけてビックリ。
  • 「6割経済」に備えよ:日経ビジネスオンライン

    展示車両はもはや1台も見当たらない。積もった雪をかき分け、入り口から店内をのぞくと、カウンターに掛かっていたのは、1枚もめくられていない2009年のカレンダー。来店客用の新聞ラックに束ねられていたのは12月26日付の朝刊だった──。 1月20日、北海道函館市の自動車販売会社、函館三菱自動車販売が裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。「やっぱり苦しかったんだ。昔は私の息子も『パジェロ』を欲しがっていたけど、あの時が最高だったんだろう」。この販社幹部と知り合いだったという地元のタクシー運転手はつぶやいた。 世界的な自動車販売の不振は日にも襲いかかっている。日自動車工業会が出した2009年の販売台数見通し(軽自動車を含む)は前年比約5%減の486万台。1978年以来、31年ぶりに500万台の大台を割り込む。国内販売のピークは90年の777万台。今年の販売が自工会の見通し通りなら、約6割の規

    「6割経済」に備えよ:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/02/03
    「それでも、内陸部や農村部という成長余力の大きい市場が残されている分だけ、中国市場は欧米や日本より底堅いと言える」 数年前までは負債扱いだったのが、今や隠し球的フロンティア。まさに塞翁が馬。
  • 「あなた、(中国の人よりも)いま幸せですか?」:日経ビジネスオンライン

    (前回から読む) 「胡錦濤は、上からの民主実現を気で考えている」という、私が立てた仮説に対し、以下のような趣旨のコメントを頂いている。 今の中国はそもそも社会主義の国などではない。 共産党一党独裁に市場経済を導入しただけだ。 中国政府は政権維持と自己利益のために都合のよい論理を構築しているに過ぎない。 たしかに――。 私もそう思わないわけではない。いや、むしろ、同じようなことを叫びたい衝動を抑えながら、キーボードに叩きつける文字を慎重に選んでいると言った方が正確かもしれない。 なぜ抑えるのか。 私たちは西側諸国が定義する民主主義の中で生きている。その定義から見える世界観でのみ、国家の制度の良し悪しを判断しがちだ。そこには、冷静な客観性が失われる可能性がある。 ごく単純に言えば「日や米国、英国のような制度を入れていない国は民主国家ではない」、もっといえば「そういう形の民主国家でなければ人

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    indow
    indow 2009/01/30
  • 日本アニメの「ガン」になる「喫煙シーン」:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 今回も前回に引き続いてタバコのお話です。最初に読者の皆さんの中で、喫煙の経験のある方にお尋ねします。最初にタバコを喫われたのはいつでしたか? それはどんなキッカケで、どんな感想を持たれましたでしょうか? ためしに身の回りで同じ質問をしてみたところ、ほぼ全員が「10代後半」という答えでした。法律上、タバコは20歳を過ぎてから、のはずですから、ほぼ全員が違法行為をしていたことになります。4割ほどは、中学・高校生時代から喫い始めたとのことでした。半分ほどは、大学に入ってから、あるいはそれと同時に下宿生活を始めてから、という答え。大人数を対象に調査すれば、どんな結果になるのか、興味がありますが、元来が法に触れる話ですから、改まって調査をしたら「20歳

    日本アニメの「ガン」になる「喫煙シーン」:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/01/27
    でも、コックなのにヘビースモーカーのサンジはどうかと思う・・・。
  • 中国は大丈夫か[34]アニメは国家事業:日経ビジネスオンライン

    卒業生はテレビ局やゲーム会社などから引く手あまた 夜8時を過ぎてもそこは活気に溢れている。ある部屋には、大型スクリーンに映し出された作品を観賞し、議論する学生がいる。別の部屋には、パンを頬張りながら、フィギュア作製に没頭する生徒がいる。人の動きをCGで再現する「モーション・キャプチャーシステム」など豪華な機材が揃う真新しい建物は、学校というよりもテレビ局や大手アニメ制作会社のようだ。 北京市の学園地帯にある北京電影学院。メディア関係ではアジア最大規模を誇るこの大学に、中国アニメ産業の将来を担うスーパーエリート700人が学ぶ「動画学院」がある。 最高責任者、孫立軍・動画学院長はこう話す。「日の学生はアニメを趣味として学んでいる。この学院では優秀な学生がアニメの専門性を高めるよう優れた教育をしている。卒業後もほかの職種より好待遇で働ける」。 実際、同校の卒業生はテレビ局やアニメ制作会社、ゲー

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    indow 2009/01/23
  • オバマ演説、盛り上がり8分目の理由:日経ビジネスオンライン

    1月20日、米国の首都ワシントンで開催された正副大統領の就任式を見てきた。 その歴史的瞬間を一目見ようと、全米、いや世界から集まってくるのは200万人とも300万人とも言われていた。当然、世界各国からマスコミも押し寄せる。我がニューヨーク支局でも記者証の発給を申請したが、発給数に制限がかかり、送られてきたのは1枚だけ。実際にはマスコミも一般の人も一緒くたの入場チケットである。 そのなけなしの1枚は同僚記者に渡し、筆者はチケットを持たない大多数の人たちに対して今回初めて開放されるという「ナショナルモール」を目指すことにした。モールは米議会の西側に広がる長大な国立公園で、西端にはアブラハム・リンカーンの巨大な石像を収めたモニュメント、真ん中にはワシントンで最も高いワシントン・モニュメントがそびえている。 ホテル予約なし、ニューヨークから日帰り強行軍 ホテルの予約もなし。11月4日の大統領選でバ

    オバマ演説、盛り上がり8分目の理由:日経ビジネスオンライン
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    indow 2009/01/22
    何かデジャヴを覚えたんだが、これ、コミケだ!
  • 若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如:日経ビジネスオンライン

    世界の新車需要が同時崩落した2008年、日も1980年の規模まで市場が縮小した。このところの日の持続的な需要減は、少子・高齢化の進展や、若年層のクルマ離れなど複合的な要因による。 このうち「クルマ離れ」については、若者の消費の多様化や、魅力的なクルマの不在といったことが指摘されてきた。だが、昨今の雇用情勢の悪化を見ると、実は「購買力」が大きな問題であることが浮き彫りになる。「クルマなんてとても手が届かない」という若者が増えているのだ。 2008年の国内新車需要は、前年を5%下回る508万台と1980年(502万台)以来のレベルになった。4年連続の減少であり、ピークだった90年(777万台)の3分の2まで縮小した。日自動車工業会は、2009年の市場も5%減となる486万台と見込んでいる。500万台割れとなれば31年ぶりだ。 質的な問題は「購買力」の低下か 金融危機に端を発する世界同時

    若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2009/01/14
    あとは「経済力が集中してる東京圏じゃ生活に車が不要」ってのが表に出て来れば完璧だな。 / 関係ないけど、青森行ったとき軽がマジで多くてビビった。
  • 『蟹工船』よりリアルな幸福の下降線:日経ビジネスオンライン

    帰宅途中のコンビニエンスストアで新製品の菓子を見かけると、べたいわけでもないのについ買ってしまう。肝臓の調子は悪いけれど、帰りがけに一杯飲んでしまう。 経済学が想定する人間像は、「合理的な判断を下せる人たちが自分の利益を追求する」といったものだが、私たちの日常の振る舞いは明らかにそれを裏切っている。前編で明らかになったのは、実はそうした合理的な行動モデルは、近代社会が生んだドグマに過ぎないということだ。 しかし、世の中を見渡すと、「この新聞の読者は内定率が高い」とか、「これ1杯でレモン何個分」など、「データ重視」を強調するコマーシャルが溢れている。こうした宣伝に踊らされ、つい消費行動に走ってしまうのもまた私たちだ。 データ、合理性、数字……。こうした情報を人々がすんなり受け入れることに、代償はないのだろうか。 明治大学教授の友野典男さんは、「従来の経済学で絶対に出てこないのが『幸せ』とい

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    indow
    indow 2008/12/11
    「ふつうの経済学が言うような、「自由主義経済の下、市場で取り引きするとうまく物事は運ぶ」という考えは、売り手も買い手も合理的な判断ができることを前提にしています」
  • ゲリラより危険なテロリストには、世界規模での対策が必要:日経ビジネスオンライン

    気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 11月27日、インド・ムンバイで起きた同時テロは、最終的に死傷者数百人と、近年有数の大規模な事件となった。2001年の米同時多発テロを境に、世界はテロ全盛の時代に入ったと言える。 一方で最近耳にすることが減ってきたのが、「ゲリラ」という言葉だ。筆者はゲリラへの取材も多くしてきたが、ゲリラは皆、一家言を持ってきた。テロリストとゲリラ。同一視しがちだが、筆者はこれまでは両者を違うものと定義してきた。 主張のない犯罪を起こすのがテロリスト 1990年代前半から世界各地の紛争を見てきたが、十数年前から最近まで、筆者が取材をした世界の紛争とは、政治や社会に不満を持つ者と政府の衝突とも言えるものだった。現在も続くスリランカのLTTE、シエラレオネの当時の

    ゲリラより危険なテロリストには、世界規模での対策が必要:日経ビジネスオンライン
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    indow 2008/12/09
    「潜在的犯罪者=テロリストを政治家が雇って他国を舞台にテロを仕掛ける時が、間近に来ている」「「食糧なし、職なし、土地なし、家なし」の人々を政治家が雇い、選挙での対立候補陣営に襲撃を仕掛けた」
  • 社員が壊れる【1】“抜け殻”正社員、派遣・請負依存経営のツケ:日経ビジネスオンライン

    番組を作れないテレビ局、プログラムが書けないIT企業──。 気がつけば、日中が「正社員だけでは何もできない会社」だらけになった。 コスト削減を優先するあまり、多くの企業が陥った派遣・請負依存の構図。 偽装、捏造、不具合が頻発するのは他人任せの“抜け殻”正社員が増えたから。 非正社員の正社員化や高卒採用拡大の動きも、まだ付け焼き刃の域を出ない。 短絡的な外部依存が、どれだけ現場を退化させたか。 正社員のあなた、そしてあなたの会社は、それに気づいていますか。 (編集委員 大西 康之、安倍 俊廣、熊野 信一郎)

    社員が壊れる【1】“抜け殻”正社員、派遣・請負依存経営のツケ:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2008/11/10
    「多くの企業が抜け殻化の怖さに気づき、新卒採用を増やし始めた」 置いてけぼり食らった氷河期世代はどうなるのよ・・・。
  • 日本の街並みはなぜガチャガチャしているのか~『建築史的モンダイ』 藤森照信著(評:山岡淳一郎):日経ビジネスオンライン

    建築は「ひと」のためにある、と思っている。 その建物を使うひと、住むひとが、建物(空間)と「しあわせ」な関係をつくれるかどうかが建築のテーマだとわたしは勝手に決めつけている。だからどんなに著名な建築家の「作品」であろうが、築後十数年で雨漏りだらけで年間の維持管理費34億円、気で修繕したら1000億円以上かかるといわれる「東京都庁舎」は、美しいと感じない。 もちろん、建築のデザイン、フォルムの美は大切だと思う。優れた建築家が、「表現」にこめたエネルギーには鳥肌が立つ。だが、大きな権力や資が背後にあってこそ可能な公共建築を作品と呼ぶ傲慢さには首を傾げる。まずは社会の「器」ではないのか。 と、現代建築には懐疑的なので、有名なセンセイの建築論は読まない。読み始めても、妙な専門用語と恣意的な言い回しの連続につきあいきれず、を閉じる。 数少ない例外のひとつが、藤森照信氏の一連の著作である。十数年

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    indow
    indow 2008/10/24
    「新しく生まれたスタイルと併行して古いものも生き続ける」 漢字音が典型的だけど、世代ごとに劇的に変化・断絶したものが(それでも完全に消え去らずに)どんどん堆積していくのが、日本文化の一大特徴だと思う。
  • アイヌを愛した国語学者、じゃなかったの?~『金田一京助と日本語の近代』 安田敏朗著(評:尹雄大):日経ビジネスオンライン

    「金田一」と聞いて思い起こされるのは、まずは名探偵の金田一耕助であり、その孫という設定の一(はじめ)少年だろうか。いまでは京助の名をあげる人は少ないかもしれない。 作家の横溝正史は、金田一京助を捩って「耕助」とつけたというから、文化勲章を受賞した東京帝大の文学博士といえば、戦後のある時期まで名の通った人物であったのは間違いなさそうだ。 金田一京助の功績はざっと三つ。アイヌ語を調査し、アイヌに伝わる叙事詩「ユーカラ」を筆録、研究した。石川啄木の親友であり、自身も貧困に喘ぎながら原稿料をはたいて薬を買い与えるなど親身の世話をした。そして、アイヌ語の音韻体系をまとめたことを認められ、戦後の国語政策に深く関わっていった。実は私たちが使っている日語にも大きな影響を及ぼしているのだ。 そうでありながら金田一自身は、「国語」という国民国家の成立過程でつくられた言語について深く考えていたわけではないとい

    アイヌを愛した国語学者、じゃなかったの?~『金田一京助と日本語の近代』 安田敏朗著(評:尹雄大):日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2008/10/07
    「なぜか〈盛岡出身の金田一が自身も「東京の良識」のなかに入っていると思っていた〉らしい」
  • どこまでいってもかみあわない、エアー対談〜『リアルのゆくえ』 大塚英志+東浩紀著(評:栗原裕一郎):NBonline(日経ビジネス オンライン)

    読者を選ぶ対談集である。副題にある「おたく/オタク」という表記、これはある意味で試金石になっていて、この書き分けにピンとこない人は書の想定読者からはたぶん外れるだろう。 「おたく」は大塚英志がこだわっている表記で、彼の論では「おたく」と「オタク」は厳密に使い分けられる。それがどんな議論かには踏み込まないが、ようするに「おたく」は大塚を、「オタク」は東浩紀を表象しており、この副題は「大塚英志/東浩紀」と読み替えることが可能だ。 その程度の解読を(当人が意識するか否かに依らず)やってのける素地を持った読者、つまり、大塚英志や東浩紀、および彼ら界隈の人たち(対談中に頻繁に名前のあがる宮台真司やその影響下にある若手など)が織りなすサークルに「萌える」人々が書の想定ターゲットということになるだろう。 まあ、狭い。とはいえ、書は発売後すぐに1万部の増刷が決まったそうで、それくらいの市場は抱えてい

    どこまでいってもかみあわない、エアー対談〜『リアルのゆくえ』 大塚英志+東浩紀著(評:栗原裕一郎):NBonline(日経ビジネス オンライン)
    indow
    indow 2008/09/29
    「そおかあ? 加藤がトヨタのハケンで荒んでいたっていう経済的問題はでかいだろう、どう考えても、と思うわけだが」 ですよねー。
  • 日本製アニメ、世界で売る:日経ビジネスオンライン

    ウォルト・ディズニー・ジャパンは10月から、日国内で独自に制作したテレビアニメーションシリーズ「スティッチ!」の放送を始める。2003年に上映したアニメ映画「リロ アンド スティッチ」のキャラクターを主人公にしたシリーズ。これまで米国で制作した作品をローカライズして放送していた同社にとっては初の試みだ。日法人のポール・キャンドランド社長にその狙いなどを聞いた。 (聞き手は中島 募) 問 日でアニメを制作する目的は何か。 答 日でこそ弊社は「ディズニーランド」などテーマパークのイメージが非常に強いが、グループ全体で見ると売り上げの4割以上を「ABCテレビジョン・ネットワーク」や「ディズニー・チャンネル」などテレビ放送を主とする「メディアネットワークス」事業が占めている。グローバルで見れば、弊社は「テレビ」の会社と言える。 日でも2003年にCATV向けにディズニー・チャンネルを開設

    日本製アニメ、世界で売る:日経ビジネスオンライン
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    indow 2008/09/24
    ゲームに次いでアニメも「列島を出よ」状態。大塚英志が『「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか』で書いてた状況に少しずつ近づいてきてる。
  • 超新人類『80后』ってどんな若者?:日経ビジネスオンライン

    私はここ数年、日の若者研究をしてきました。合計で1000人を超える若者たちにインタビューを実施する中で、彼らがとても閉塞感を感じ、不安から過度な安定志向に陥り、広がり過ぎた人間関係に疲弊し、消費意欲や行動範囲が減退するなど、どんどん元気がなくなっていく様子を目の当たりにしてきました。 別の機会にまたお話ししたいと思いますが、彼らの中には新しい良い兆しも出てきてはいます。しかし全体を見れば、やはり国が成熟するに従って若者に元気がなくなっていくのは、世界中で普遍的な現象なのかもしれません。 そんなことを考えているうちに、「はて。では、毎年GDP(国内総生産)が10%成長を続ける隣国・中国の若者は、一体どういう状態なんだろう?」と思うようになり、今回、勤務先の博報堂研究開発局の仕事として、中国都市部の若者について調べてみました。調査の概要は、以下です。

    超新人類『80后』ってどんな若者?:日経ビジネスオンライン
    indow
    indow 2008/09/18
    日中でオタク覇権がひっくり返ることがあるなら、双方ともこの世代がミソだな。