理由:ダイナミック・ケイパビリティ理論に、「エコシステム」という新しい産業構造をつくりあげるための基礎理論としての可能性を感じます。成果はまだ出ているようには見えませんが、経営者がいま、まさに実践していることだと思います。 ――ダイナミック・ケイパビリティ理論が選ばれました。デジタル革命によって、競争優位を獲得するうえで、組織の経営資源(ケイパビリティ)を有形から無形に、静的から動的に変化することが求められています。変化の激しい時代をとらえている理論ともいえます。 入山(以下略):今回もありがとうございます。どうやったら大胆に経営を変化させるか、経営者の多くの方が悩んでいます。そこに答える理論の一つがダイナミック・ケイパビリティ理論です。 拙書『世界標準の経営理論』では、ダイナミック・ケイパビリティを「急速に変化するビジネス環境の中で、変化に対応するために内外の様々なリソースを組み合わせ直