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ブックマーク / machida77.hatenadiary.jp (9)

  • 図書館分類の実際とニセ科学問題 - 火薬と鋼

    http://d.hatena.ne.jp/yukitanuki/20090522/p2こちらのエントリでの分類について疑問があげられていた。 分類については以前図書館とニセ科学と過去の誤謬 - 火薬と鋼で少し触れたが、今回はもうちょっと実務に即して解説していこう。 図書館の分類と屋の配置 日図書館は、日十進分類法(NDC)に基づいて分類を付与している。 のテーマ(主題)や形式に該当する番号や付与方法はNDCの(最新版は『日十進分類法 新訂9版』表編と一般補助表・相関索引編の2冊セット)に詳しく記載されている。 図書館の分類は、物凄く単純化して言えば「似た内容のが近くに置かれていると便利だ」という考えに基づいていると思っていい。 この分類は、古くは博物学(東洋では草学)や辞書・事典、学問の専門分野の区分に基づいて生まれた。 このため、一般の人には分かりにくい分類になっ

    図書館分類の実際とニセ科学問題 - 火薬と鋼
    isikaribetu07
    isikaribetu07 2009/05/24
    優れた現状解説とは思うが、図書館界に文系が多いとか言われても、理系を雇えよとしか思えないな。/ニセ科学本を自然科学に分類することも「本の内容の正否判断を図書館が積極的に行うこと」になりかねないのでは。
  • 学校図書館と検閲の事例 (2) - 火薬と鋼

    学校図書館と検閲の事例 (1) (追記あり) - 火薬と鋼の続き。 日の学校図書館のあり方については、学校図書館憲章が指針として存在する。しかしこれはかなり漠然としており、具体的な問題への対処の指針にはなり難い。 これに対して、アメリカでは「図書館の権利宣言」解説文として「学校図書館メディア・プログラムの資源やサービスへのアクセスAccess to Resources and Services in the School Library Media Programというより具体的な指針が存在する。 歴史的には1955年に採択された「学校図書館の権利宣言」というものが先行して存在していた。その内容が「図書館の権利宣言」と重複しているか、宣言よりも弱い内容であったために廃止され、1986年に新しい内容の学校図書館に関する文章が解説文として採択されたのだ。その後何度か改訂を経て現在のかたちにな

    学校図書館と検閲の事例 (2) - 火薬と鋼
  • 学校図書館と検閲の事例 (1) (追記あり) - 火薬と鋼

    化け物を殺すのは人だけ - 北沢かえるの働けば自由になる日記 小学校の図書室から『ぼくらの七日間戦争』をはじめとした『ぼくら』シリーズが撤去されたという話があった。 この話題に関連して、過去の学校図書館と検閲の事例を紹介しよう。 アメリカの事例を出そうと思ったが、情報整理に時間がかかるので日の例から。 参考文献は日図書館協会図書館の自由に関する調査委員会編『学校図書館図書館の自由』日図書館協会(図書館と自由 第5集) 日の事例 愛知県立高校図書館 学校図書館は、教育的配慮に基づいた自主規制が行われる可能性をもつ。学校図書館においても幅広い資料を提供することで生徒が多様な情報を入手できるようにすべきであるが、実際にはそうはなっていない。 例えば、全国学校図書館協議会|全国SLA制定の各種基準|全国学校図書館協議会図書選定基準を基準としてもかなり一面的・一方的な情報の統制は可能だ。

    学校図書館と検閲の事例 (1) (追記あり) - 火薬と鋼
  • 図書館とニセ科学と過去の誤謬 - 火薬と鋼

    図書館の権利には謎が多い Library Rights is shrouded in mystery. 誰もが正義となり Everyone is a hero 誰もが悪となる and a villain. そして誰が被害者で And no one knows who is the victim, 誰が加害者か and who is the aggressor. 一体『自由』とは何か And what is "freedom" ? 多様性を満たせない 図書館は多様な表現を提供するが、図書館が資料をどのように取捨選択するかは、出版流通の事情にかなり左右されている。例えば血液型性格判断に肯定的なしか市場になければ、図書館の蔵書も同じようになる。そうなると、図書館は血液型性格判断に否定的な見解を提供することはできない。 現状、オカルト、偽史、ニセ科学などの誤解、間違い、嘘、デマを含んだ蔵書は図書

    図書館とニセ科学と過去の誤謬 - 火薬と鋼
  • 図書館はゾーニングしない - 火薬と鋼

    BL小説に関連して、図書館がゾーニングに反対してきた原則を紹介する。 図書館は、情報へのフリー・アクセスを守る立場からゾーニングをしないのが原則である。元々図書館の権利宣言にはこうした趣旨が含まれていたが、改めてこの原則が明文化されたのは1971年アメリカ図書館協会が作成した「図書館資料の貸出制限に関する助言声明」(Advisory Statement Concerning Restricted Circulation of Library Materials)である。 これは当時図書館界で『エパミノンダスとおばさん』(Epaminondas and His Auntie)という絵が黒人を愚か者として描いていて差別的だとされた問題が背景にある。この資料に対して貸出制限が設けられた事件に対応してALAの知的自由委員会が声明を出した。その内容をまとめると以下のようになる。 (1)アクセスの制

    図書館はゾーニングしない - 火薬と鋼
  • 図書館からBL小説を締め出すな - 火薬と鋼

    堺市立図書館BL小説の扱いについて、いまだにあちこちで議論がなされている。 BLBL読みを貶めるのもいい加減にしてもらいたい。 - __ScrapBook of Plumberのはてブコメントを見ていてまた腹が立ってきたのでエントリを立ててみる。正直いって、この種の知識がなさそうな人のはてブのコメントにはろくなものがない。 自分の見解は前に図書館BL図書を置く問題について、参考になりそうな話(3) - 火薬と鋼に書いた通り。 私個人の見解を表明しておきます。まず私は図書館資料の価値論と要求論では価値論に重きを置いていて、ボーイズラブ小説を大量に受け入れることには否定的です。しかしそれは収書方針や他の蔵書との兼ね合いで総合的に専門家(職員)が検討すべきことであり、ボーイズラブの図書だけを特定の嗜好・倫理観を元に排除、規制することにも反対します。まして受入済の資料を規制するのはかなり強い

    図書館からBL小説を締め出すな - 火薬と鋼
  • 図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話(3) - 火薬と鋼

    図書館BL図書を置く問題について、参考になりそうな話(2) - 火薬と鋼→ 私個人の見解を表明しておきます。まず私は図書館資料の価値論と要求論では価値論に重きを置いていて、ボーイズラブ小説を大量に受け入れることには否定的です。しかしそれは収書方針や他の蔵書との兼ね合いで総合的に専門家(職員)が検討すべきことであり、ボーイズラブの図書だけを特定の嗜好・倫理観を元に排除、規制することにも反対します。まして受入済の資料を規制するのはかなり強い理由がなければやってはならないことです。ボーイズラブを不快に思う感覚は、読書の自由よりも優先されなければならないものだとは思いません。 サンド対ウィチタフォールズ市裁判 アルトマン決議採択後、市支配人は『ヘザーには2人のお母さん』と『お父さんのお友達』を成人部門に移動する請願が集められ、図書館長が市支配人に移動の是非を上訴しても市議会に持ち込まないことを表

    図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話(3) - 火薬と鋼
  • 図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話(2) - 火薬と鋼

    図書館BL図書を置く問題について、参考になりそうな話(1) - 火薬と鋼→ そもそもボーイズラブを扱った小説を置いて害があるのだろうか。固定観念による判別は、アメリカで「ハリー・ポッターは有害な図書だ*1」として公共図書館・学校図書館での利用制限や検閲を主張するキリスト教右派と同じようなものではないか? 日で同性愛を扱った資料が大きく問題になったことはこれまで無かったが、アメリカでは有名な事例がある。それがこれから紹介するウィチタフォールズ市立図書館裁判である。 図書館と同性愛を扱った〜ウィチタフォールズの事件〜 問題となったのは、アメリカで発行された『ヘザーには2人のお母さん』(原題Heather has two mommies, 1989)と『お父さんのお友達』(原題Daddy's roommate, 1991)の2冊の絵である。これは子ども(前者は3〜8歳、後者は2〜6歳対象

    図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話(2) - 火薬と鋼
    isikaribetu07
    isikaribetu07 2008/11/02
    「お父さん」は“Duddy”じゃなくて“Daddy”では。←直ってる。
  • 図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話(1) - 火薬と鋼

    最近、公共図書館BL(ボーイズラブ)の資料を置くことについて色々とニュースになり、ブログでも話題になった。 まず、この手の問題は当然のように過去に参考になる例がある。 この問題は2つの方向性から考えられる。 (1)性的な描写のある資料をどう提供するか (2)同性愛の描かれた資料をどう提供するか この2つは「資料が偏っている」との批判も交えて入り組んでおり、(1)や(2)のような特定分野の資料を排除したい動機で資料の偏りが叫ばれることが多い。 まずは(1)の例について紹介しよう。具体的な事例ではないが、比較的近い話として青少年条例が制定され、有害図書指定が進んだ1990年前後の時代の例がある。 先例:有害図書と図書館 図書館界として大きく有害図書が取り上げたのは1992年の図書館雑誌の特集や全国図書館大会においてである。 背景として宮崎勤事件においてポルノコミックが犯人の人格形成に寄与した

    図書館がBL図書を置く問題について、参考になりそうな話(1) - 火薬と鋼
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