昨年は、4月に板門店で、9月に平壌で南北首脳会談が開かれた。 昨年6月のシンガポールでの歴史的な米朝首脳会談の後、世界が期待したような成果は現れていない。北朝鮮の非核化は進んでおらず、そのため北朝鮮に対する制裁解除も行われないままである。 金正恩は、確かにミサイル発射実験は行わなくなったが、アメリカが要求するCVID(完全、検証可能、非可逆的な非核化)は実現していない。これでは、制裁解除は不可能であり、アメリカは国連加盟国に制裁の継続を要請している。 北朝鮮は、米朝首脳会談というカードを切ったのに、何らの見返りもなく、失望している。中国やロシアは、制裁を実質的に解除する動きを見せており、アメリカと対決する姿勢を示している。 文在寅としては、アメリカと北朝鮮の仲介役を果たすことを狙っているが、仲介役以前の問題として、南北間の約束もまだ履行できていない状況である。 第二回目の南北首脳会談が行わ
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