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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (25)

  • 危機対応覚え書き - レジデント初期研修用資料

    ファーストサーバーの事故対応や、そのユーザーである「前代未聞空前絶後の無限地獄に叩きこまれた」「阿鼻叫喚のハンバーガーヒルを駆け抜けたサーバ管理者」の方々の、いろんなつぶやきを読んで考えたこと。 口をひとつに 危機対応を行う際には、判断に専念するリーダー役と、発表やコミュニケーションに専念するネゴシエーターと、できれば別々に、それぞれ専属の誰かを置いたほうがいい。 危機の当初は情報が錯綜するし、危機に対応する側も、あるいはその危機から被害を被った側も、様々な「当事者」が情報を発信する。危機に対応する側は、恐ろしく忙しいことになっているにせよ、この情報を放置してしまうと、2ちゃんねるあたりに「現場の声」が匿名で掲載され、ニュースになって収拾がつかなくなってしまう。 佐々淳行のでは、危機対応のリーダーを決定したら、「まずは緘口令をしけ」と説く。記者の人たちが何を聞いても、「命令」がそこにあれ

  • 下段の間合いを削る人 - レジデント初期研修用資料

    誰かに病状説明をするときには、その人と自分との「間合い」に気をつけるようにしている。とても丁寧な応対を繰り返しつつ、間合いを削ってくる人と、間合いの全く変わらない人とがいて、間合いを削ってくる人には、企業を運営している人からラーメン屋さんまで、漠然と「自営」で生活している人たちが多い印象を持っている。 間合いを削る人 「自営」の人たちはみんな愛想がよくて、「どうぞ一つ、よろしくお願いします」なんて、笑顔で頭を下げる。空気は最後まで和やかなのに、話し合いの時間をかけて膝と膝との距離を詰められる気がする。何か脅すだとか、何かの取引を強要されるだとか、そうしたことは全くないのだけれど、何となく間合いが詰められた感覚を覚えて、あとからカルテを見直すと、漠然と「自営」圏の人であった、ということがけっこう多い。 仕事というものを、大ざっぱに「自営」と「非自営」とに分類すると、「非自営」圏の人企業に勤め

    isrc
    isrc 2011/05/06
    丁寧な応対を繰り返しつつ、間合いを削ってくる人と、間合いの全く変わらない人とがいて、間合いを削ってくる人には、企業を運営している人からラーメン屋さんまで「自営」で生活している人たちが多い印象
  • 悪い奴らは来なかった - レジデント初期研修用資料

    病棟で3年過ごした昔、上司の書いた処方箋を見て、「こうすればもっといいのに」なんて批評家気取りができるようになった頃、島に飛ばされた。邪魔な上司の指示が入らない、「こうすれば」を自分の責任で行える機会がいよいよ巡ってきて、それをやろうとして、手が動かなかった。 決断のお話。 実戦は怖い 島への派遣が決まったとき、粋がって英語ばかり持ち込んだ。世界的に権威のある教科書だから、信頼性なら完璧なのに、いざそれを使おうとして、それを翻訳するのが自分であることに思い至って、そのがいきなり信用できないものに変わった。普段は馬鹿にして、ろくに読みもしなかった日語の「今日の治療指針」がありがたくて、それに頼ってようやく病棟を回すことができた。 畳の「へり」なら転ばず歩けるのに、それが地上10m の高さに置かれたそのとたん、足がすくんで動けなくなる。模範解答を知っていることと、実際に決断ができること

    isrc
    isrc 2011/04/26
    決断のお話/「今ひとつ」をようやく再現できるまで10年/「無駄の多い」上司の処方箋というものは、一種の保険/必要な無駄に気がつくのには経験がいる
  • 電話帳の断絶 - レジデント初期研修用資料

    数クリックと1クリック、1クリックとゼロクリックとの間には断絶があって、何かに到達するための最後の数クリックは、一つ減るごとに全く違った文化が生まれる。 解剖実習 解剖実習を始める前に、ご遺体のCTスキャンを全身撮影しておいて、それをiPad に入れて、実習中に閲覧可能にしておく大学があるらしい。素晴らしい試みだと思う。 自分が学生だった頃、解剖実習というものは、解剖学のを片手に行うものだった。その日の実習で切らせてもらうその場所に何があるのか、あらかじめ勉強しておいて、剖検室に持ち込んだを読みながら、ご遺体を切らせてもらった。 解剖実習は、これから切るその奥に何があるのか、想像しながらやらないと意味がない。座学でどれだけ暗記したところで、そこから先を想像するのはやっぱり難しいし、を片手に学んでも、に載せられる図版の量には限界があって、情報量は乏しかった。 CT画像を片手に、そこで

    isrc
    isrc 2011/03/11
    タブレット型PCみたいな携帯デバイスが、次に飛躍しようと思ったならば、手にとって電源を入れるのではなく、手に取ったら画面が点灯したら、使い勝手はずいぶん変わる。紙の使い勝手を上書きできるだろうから。
  • 道徳とルールの間 - レジデント初期研修用資料

    少し前、警察の任意取り調べにおける録音は、是か非か? という議論が話題になっていた。 法律家の卵(?)の人が、取り調べの現場に録音機を導入することの弊害を説いて、「そんなことはない」という突っ込みを受けて、 ちょっと盛り上がっていた。 道徳とルールには溝がある 世の中にはたぶん、「道徳」が好きな人と「ルール」が好きな人とがいて、両方とも、同じところを目指しているわりに、お互いの溝はけっこう深い。 くだんの議論で録音機の弊害を説いていた方は、恐らくは正義感が強い人であって、録音機という、「人間は必ず嘘をつく」ということが半ば前提になっている機械を 仕事場に持ち込むことに対して、嫌悪感みたいなものを持っているのだと思う。 一方で、録音機というものは、米国司法の現場であったり、「言った言わない」が問題になる仕事の現場では、もはや当たり前のように用いられている 道具でもあって、どんな業界であっても

    isrc
    isrc 2010/12/27
    現場の裁量を大幅に認める規則は、規制する側の現場の人たちは、必ずしも歓迎しないような気がする。裁量の範囲が大幅に増えた結果として、現場の責任は大幅にまして、風当たりは今まで以上に強くなる。
  • 責任転嫁の技術 - レジデント初期研修用資料

    正しい医療を現場に広めたかったのなら、正しい医療の講義をするよりも、むしろ間違ったやりかたを分かりやすく解説して、それを笑いものにしたほうが、正しいやりかたが広まりやすい。同じようにたぶん、責任ある態度を現場に広めたかったのなら、責任転嫁の技術を分かりやすく解説したものを、職場に貼りだしておけばいいんだと思う。 上司の三つの言葉。「俺は聞いてない」「言ったはずだ」「あとは、任せた」 みたいな標語は身も蓋もないけれど、これを職場の壁に貼りだしておくと、上司はたぶん、責任ある態度を取らざるを得なくなる。 転院は大変 休みの日、緊急の開胸手術が必要な、けっこう若い患者さんが運ばれてきて、転院先を探すのに、7件の施設から、「無理です」なんて断りの返事をいただいた。 休日に人工心肺を回せる病院は少ないし、今の時代、胸部外科医を複数抱えている病院が、そもそも少ない。病診連携の人たちを介した、来の交渉

    isrc
    isrc 2010/03/02
    このまま行くと、もう「全部受けない」が正解になって、一度そうなると、もう後戻りはできないような気がする。
  • 来るはずの 俺の時代が 来なかった - レジデント初期研修用資料

    ネットから実世界への、「越境」の難しさについて。 研修医向けに作った原稿を書きためて、ネットで少しだけ名前が売れるようになって、 商業出版品質にギリギリかする程度になった原稿を持ち込んで、出版社からは好意的な評価を いただくこともできたのに、ようやくたどり着いたこの段階になって、 そこそこ売れた自分の「名前」が障害になって、話がなかなか前に進まない。 匿名世界では何でもできる 昔の「テキストサイト」時代、アクセスがそこそこ増えてきて、身の回りのちょっとした「バカ」をネタにして、 読者がそれなりにつくようになってくると、それがエスカレートしていく人がいた。 何度も何度もバケツでプリンを作ってみたりだとか、マクドナルドに行って、肉を何十枚もはさんでみたりだとか。 同じようなネタを何度も何度も、もう人はそれをそんなに楽しんでいるようには見えなくて、 読者だって、恐らくはそれに飽きていて、その割

    isrc
    isrc 2009/12/06
    「ネット経由で将来リアルに打って出るんだ」なんて考えてる人は、だからたぶん、名前を売ることと、越境することと、最初の頃から力の配分をきちんと考えるべき
  • 猜疑心村の診療所 - レジデント初期研修用資料

    ときどき酔っぱらった人を診察する。様子がよく分からなくて怖いから、 「朝まで様子見ませんか?」なんて水向けるんだけれど、「俺は大丈夫だ」とか 宣言して、たいていお金踏み倒して帰る。それでも無事ならばいいんだけれど、 日のどこか別の場所では、「大丈夫」で帰って亡くなってたりするから、 朝まで怖かったりする。 「おまえは冷たい」だとか、同じく酔った友達の人になじられる。 診るほうだって殴られたりするから、「帰る」という人を無理には止められないし、 帰るなら帰るで、同意書みたいなもの書いてもらわないと、身を守れない。 そういう態度は、たしかに何だか官僚的で、「冷たい」ものに見えるのかもしれない。 冷たくしてるというよりも、むしろ恐怖に震えてるんだけれど。 医療過誤保険のこと アメリカの医療費は高い。医師の報酬もまた高い。医療過誤に対する保険料はもっと高い。 アメリカの救急医は訴訟が多くて、賠償

    isrc
    isrc 2008/06/30
    信頼のコストは、そのコミュニティの中で、もっとも猜疑心が大きな人が決定する。「猜疑心を放棄すること」に利益が生まれるような市場設計ができればいいなと思う。
  • ムラの条件 - レジデント初期研修用資料

    やっぱり村社会が好き。「批判は読者の権利です」とか、心にもないこと宣言しながら、 空気の力で、自分の手を汚さないで、叩きに来た人達潰せたら、きっといい気分。 今自分がいる場所は、外からは「村」なんて呼ばれてるけれど、 実際の「ムラ」度は案外低い。「ムラ」目指すには、まだまだ足りない。 一部の意見が全体を左右する 何か書いて発信して、叩きコメントたくさんもらうと、やっぱり疲れる。 最近のページビューは、1日あたり6万人ぐらい。全てのアクセスがblog を見に来るわけではないんだろうけれど、 実際にコメントを残したり、ブックマーク欄に何かメッセージを残す人は、多いときでもせいぜい50人。 批判される文章書いたときなんかは、そのうち半分ぐらいが「叩き」コメント。 読むと疲れる。次に書く文章なんか、間違いなく影響受ける。 「メッセージ」が「全体」に占める割合は、せいぜい多くて1 %。 「叩き」メッ

    isrc
    isrc 2008/04/25
    あなたを叩いた人はこんなblog も叩いています/叩かれたものどうし、傷の舐めあいできる。叩かれたときのダメージ減らせるだろうなと思う。
  • アートとクラフト - レジデント初期研修用資料

    「クラフト」というのはまず素材があって、そこから何が作れるのかを考える立場。 「アート」というのは、まず作りたいものがあって、その表現手段として、 素材が選択されるやりかた。 技術はたぶん、「アート」から始まって「クラフト」へと移行する。 成熟して、確立した技術が、今度は「素材」となって使われるようになる、 そんな流れがあるんだと思う。 ボブの絵画教室 アメリカの画家ボブ・ロスは、「アーティスト」ではないんだそうだ。 人気番組だった「ボブの絵画教室」の中で、ボブは「簡単でしょう?」を くり返しながら、すごいスピードで風景画を仕上げていく。 30分ほどの番組なのに、出来上がった風景画はたしかにすばらしくて、 何よりも筆を動かすボブの手に迷いがなくて、あの番組それ自体が芸術なんだと思ってた。 ボブ・ロスの絵画はきれいで、絵を描く行為それ自体にも娯楽としてのおもしろさが 備わっているのに、伝統的

    isrc
    isrc 2008/03/12
    アートを志向する技術者は「内なる情熱」を持ちつづけないといけない。もっとも無残な状態が、芸術引き受けるだけの才覚ない人が、工芸品で十二分に間にあっている場所で、「芸術家」を気取ることなんだと思う。
  • 技術文化と官僚主義 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 技術にはたぶん様々な立ち位置を持った文化があって、 属する文化圏が異なる技術者同士は、もしかしたら会話が成立しない。 文化の壁を乗り越えるには、「市場主義」と「官僚主義」、両極端のやりかたがある。 それぞれ欠点が指摘されるけれど、恐らくはたぶん、人情とか、チームワークみたいな 欺瞞ワードで文化を越えるやりかたよりも上手くいく。 「NASA を築いた人と技術」というの感想文。 マーシャル宇宙飛行センター 大戦後、ドイツからアメリカに渡ったフォン・ブラウンをはじめとする ドイツ技術者は、マーシャル宇宙センターでロケットの開発を続けた。 ロケット黎明期。まだ科学的に検証されていない、科学者が解答不可能な状況は たくさんあって、ドイツ技術者は、

    isrc
    isrc 2008/03/11
    いろんな文化を取りまとめる共通言語というのは、結局「お金」という市場文化でなければ、杓子定規な、「よさ」とか「正しさ」も自ら定義する、規格化、官僚化したやりかた。村社会ルールはどこかで限界に突きあたる
  • 改良の誤謬 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります デザインは記号との勝負 デザインとは、橋の形を考えることではなく、向こう岸への渡り方を考えることなのだという。 デザイナーが「橋」という使い古された記号にとらわれる限り、新しい発想は生まれないし、 橋が記号として再発明されるなら、デザイナーの出番はない。 デザインとは記号との戦い。デザイナーは記号に挑んで、 そもそもの「記号」が要請された需要を探って、 記号をデザインした人が、かつて成し遂げた成果を越えようとする。 橋という記号に負けたデザイナーは、うなだれて記号を受け入れて、その場を去る。 記号に打ち勝ったデザイナーは、新しいアイデアで顧客を驚かせて、 それでようやく、記号は再びデザインされる。 橋という記号を受け入れたデザイナーが、それで

    isrc
    isrc 2008/03/05
    「記号化」した技術は、「一般化」と、「微細化」、「不可視化」の方向へ変化しなくてはならない。利権にしがみつく人達は、技術を「改良」、重装化して、自らの立場を保とうとする。
  • 空気は構造が決定する - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 「その場所の雰囲気」というものは、そこにいる人よりも、むしろ その場所を作っている環境とか、構造みたいなものが決定する要素が案外大きい。 「こんな雰囲気にしたい」なんて思ったら、ルールを作るよりも、 むしろそうならざるを得ない構造をどう実装するのか、それを考えたほうが正解に近い気がする。 炎上するコメント欄 コメント欄で異なった意見の応酬が行われると、たいてい最後に行きつくのは、 大声コンテスト。 お互い口先だけ丁寧語使い回して、その場の空気は箸が立ちそうなぐらいに こってりドロドロ。対立が長引くほどに、まわりが引くほどに、 喧嘩している当人の声は大きくなって、収拾つかなくなる。 たくさんの人が書き込むページは、管理大変だろうなと思う。 こん

    isrc
    isrc 2008/03/04
    コメント欄は炎上する。blog のコメント欄というのが、そもそも炎上するしかない構造を持っているのだと思う。twitter は、「和やかな意見の応酬」をやる場所としては、すごく完成度が高い構造を持っている。
  • 透過的ルールと能力 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります うちの地域でも今度から、小児科医療が無料化するらしい。 県知事が会見開いて、「予算の問題はあるけれど、各地域協力してほしい」なんてやってた。 大学にも少しづつ小児科が増えて、うちの県限定で、 せっかく小児科が復活しかけてたけれど、これで「終わったな」と思う。 無料化は意思表示の機会を奪う 小児科を無料化すると、夜間の救急は、間違いなく子供が増える。 診るほうからすれば、子供さんはリスクの固まりだから、 子供が来たら、みんな小児科医に振る。小児科は潰される。 「軽い」症状の子供は、医師にとって一番怖い。 軽い子供は、極めて高い確率で何ともない。親御さんはだから、 「絶対大丈夫」という承認を買いに、夜中にやってくる。 子供は症状訴えないし、夜中に

    isrc
    isrc 2008/02/29
    小児科を無料化すると「悪徳」医師を増やしてしまう。成果に対する判断を顧客から奪うルールは必ず利権を生む。サービスの現場を回すルールは、ルール自体がその存在を主張する方向に行ってはいけない。
  • 技術追求の誤謬があるのかも - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 「技術を極めることが優れたプロダクトにつながる」と信じて、 ひたすらに腕を磨くような技術者のありかたは、 たぶん間違っている。 製品単独として優れていることは、必ずしも「優れたプロダクト」であると 認知されることにつながらない。 「優れている」という評価はたぶん、要素としての製品と、ユーザーと、 それが使われる環境との相互作用を通じて、システムとして創発される。 「何か優れたものを作りたい」なんて思ったら、要素として「よい」ものを作るだけでは片手落ちで、 ユーザーがそれを使ったとき、そのありかたが最善になるような環境をもデザインして作り出さないと、 作り出したものの「よさ」というのは、想定どおりに現れない。 MacBook Air のこと 今

    isrc
    isrc 2008/02/27
    「技術を極めることが優れたプロダクトにつながる」は、たぶん間違っている。「優れている」という評価は、要素としての製品と、ユーザーと、それが使われる環境との相互作用を通じて、システムとして創発される。
  • レジデント初期研修用資料: 弱さを運用する文化

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 今に始まったことじゃないけれど、弱い人が強く振舞うことが増えた。 この流れを生んだ原因が、未だによく分からない。どうすればいいのかだけは分かってる。 もともと「強い」側に立ってた人達が、当に強くなればいいだけの話。 でもそれやると血の海だから、できればそんなことしたくない。 穏やかに時計の針を戻すやりかた考えるんだけど、分からない。 妥協の結果として行き着いた正しさが、いつのまにか目標として目指すべき何かとして 一人歩きをはじめて、世の中がだんだん「正しさ」に支配される、そんなお話。 大学のこと 父親もそうだったけれど、大学の教官というものは、 みんな個室を持っていて、学生を個室に呼び出しては説教したり、 夜通し酒飲みながらおしゃべりしたり

    isrc
    isrc 2007/12/25
    今に始まったことじゃないけれど、弱い人が強く振舞うことが増えた。もともと「強い」側に立ってた人達が、本当に強くなればいいだけの話。でもそれやると血の海だから、できればそんなことしたくない。
  • 勤勉という悪徳 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 整形外科の手術リストに、「野球肘」のお子さんが載っている。まだ中学生。 少年野球の元エース。 中学校に進級してすぐに肘を壊して、30度以上延びない。手術はできるけれど、 整形外科的には、もう野球は勧められないらしい。 たぶん子供なりに好きを貫いて、恐らくは賞賛の声を惜しまないコーチに恵まれて、 一生懸命頑張ったんだろう。残念ながら、そのコーチは勤勉ではあっても能力がなくて、 子供の肘は壊れてしまった。 善なる無能は邪悪に通じる 「好きを貫く」ことは難しい。好きであること、賞賛という強化因子があるだけでは まだ片手落ちで、「好き」に応した十分な才能に恵まれて、 さらにもう一つ、「能力」のある導き手につかないと、惨めなことになる。 無能で勤勉な人

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    isrc 2007/12/18
    無能で勤勉な人というのは、しばしば災厄をもたらす。能力を伴わない勤勉さを賞賛してはいけない。能力は勤勉さで計測できない。勤勉さを目指した先には、必ずしも能力は発生しない。
  • 見えなかったものと見えてきたもの - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります サイトをはじめたのは2000年ごろ。Windows98 の時代。 動機は不純。 下級生にかわいい女の子がいたからだとか、同級生に対する自己顕示欲だとか。 はっきり「これ」というきっかけはなかったけれど、 少なくとも「みんなを啓蒙したい」だとか、「社会に何かを訴えたい」とか、 そんな高尚なものじゃなかった。 反響なんて全然来なくて、アクセスカウンターが回っていくのだけが楽しみだった始まりの頃。 アプリケーションはプラットフォームになる 2 ちゃんねる閉鎖騒動の頃、UNIX 板の人たちが大活躍して、プログラマの人たちが とてもかっこよく見えた。プログラムなんて全然分からなかったけれど、 プログラマの人たちが使う言葉とか、彼らが集う掲示板の雰囲気と

    isrc
    isrc 2007/12/10
  • 法律の人達は神様でも裁いてればいいんだと思う - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 制御解決と構造解決 昔聞いた話。どこかの老人保健施設は、病棟の廊下がすべて斜めに交差していて、 上から見ると、ちょうど「魚の骨」のような作りになっているのだという。 病室から廊下を歩いて、「背骨」に相当する中央廊下に出た老人は、 道なりに「頭」のほうにむかって歩く。 病棟の廊下は薄暗くて、壁紙の色は全て同じ。中央廊下には「交差点」がいくつもあるけれど、 頭方向に向かうぶんには、よほど注意を向けないと、中央廊下は一道にしか見えない。 「魚の頭」に当たる部分は、ちょうど粒子加速器のような、円環になった廊下がある。 中央廊下を歩いてきた老人は、円環の接線方向に「頭」に入る。 「頭」もまた、壁の色が他の場所と変わらないから、一度円環を歩き出した老人

    isrc
    isrc 2007/12/03
    施設に返そうにも、退院したら支払い4倍とか当たり前だから、みんなもう当たり前のように帰ろうとしない。実際当たり前なんだと思う。病院にしがみつくのが一番安価で、一番いいサービスを受けられるんだから。
  • 学習の道具としてblog はあんまり役に立たない - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 大昔。そんなに忙しくはないけれど人間は圧倒的に足りてない、そんな病院に一人飛ばされて、 世界と自分をつないでくれるのはダイヤルアップの電話回線一きり。 馬鹿だったけれど若かったから、せめて電話回線の向こう側の人たちに、 「自分がここにいる」ということに気がついてほしかった。Webを立ち上げたきっかけ。 大学に戻って、自分のページにも人が来てくれるようになって、 「自分がもう少しだけましな人間になるための道具」としてのネットに期待を寄せたのが、 ちょうどblog をはじめた頃。 時間はたって、来てくれるお客さんの数は増えた。 ネットというのは、コミュニケーションの道具としてはたしかに優秀なんだけれど、 学習の役にはまだあんまり立たない気がして

    isrc
    isrc 2007/11/24
    とにかく量を書く。何日かして検索をかけて、他人様のfavorites に入っている自分の文章を振り返るのがすごく面白い。