SF作家、小松左京さん(1931~2011年)の遺族が運営する「小松左京ライブラリ」は14日、小松さんが旧制三高在学中に本名の「小松実」名義で描いた漫画本が見つかったと発表した。 同ライブラリも存在を把握していなかった「幻のデビュー作」の可能性が高く、代表作「日本沈没」にも通じる設定は小松ワールドの原点といえる。 小松さんが17歳だった1948年刊の「怪人スケレトン博士」(B6判2色刷り、64ページ)で、人工地震発生装置を発明し、日本を海に沈めようとする博士の陰謀を、主人公の少年探偵が阻止するというストーリー。 発行は大阪の「さかえ出版社」。戦後占領期に連合国軍総司令部(GHQ)が検閲した日本の図書7万冊以上を所蔵する、米メリーランド大図書館「プランゲ文庫」に保管されていた。 小松さんの漫画作品は、「モリ・ミノル」名義で出版された「ボクらの地球」(50年)などが知られているが、いずれも京大