「こどものための図書館をつくりたい」。そんな夢を描いたことがある人は、10人に1人はいるんじゃないでしょうか。ぼくが住む高知県高知市に、まさにその夢を叶え、15年にわたって「民営」の図書館を経営している方々がいました。今回は、「高知こどもの図書館」館長の古川佳代子さんにお話を伺いました。 行政には頼らず、民間で運営 高知城の近くに位置する「高知こどもの図書館」、なんといっても驚くべきは寄付、会費を中心とする自主財源で運営しているという点。図書館を運営するNPOはほかにも存在しますが、ほとんどの場合、行政の指定管理や委託を受けて成り立っています。自主財源で、15年という長期にわたって経営を続けられている「図書館NPO」は全国的にも珍しいのです。この規模というのはほかに例がないのでは。 彼らの歴史は古く、「高知こどもの図書館をつくる会」が立ち上がったのが1995年。「NPO」という言葉がまだ一