岡山大学は3月24日、同大教授が関与した論文において不正行為があったと発表した。113件に及ぶ数値の改ざんや画像の捏造(ねつぞう)が認められた。教授は「地震でデータを保存していたHDDが故障した」として調査に必要なデータの提出を拒否したが、システムに残っていた画像のプロパティなどから捏造が分かった。 問題の論文は乳がんの新しい治療に関するもの。関与したのは同大学術研究院医歯薬学域教授の神谷厚範氏。論文に記載された実験動物の数と実験のために購入した動物の数が大きく乖離(かいり)していたため、実験が行われていない可能性が浮上。この他、論文中の画像についても故意による捏造が見つかった。 神谷教授は、実験動物を再利用して実験を行ったなどと説明。しかし、説明通りとしても動物の購入数が実験に最低限必要な数を下回っていた。画像についても「取り違えがあった」と主張しているが、岡山大学は「研究者としてあって