日本を代表する画家・版画家、棟方志功。この展覧会では、彼と長年交流を続けた京都の山口家旧邸に描かれた「建築装飾画」の世界をご紹介します。今回は肉筆画のほか、版画の代表作も加え約45作品を公開。この機会に、知られざる棟方芸術の神髄をご堪能ください。 棟方志功(1903-1975)は、明治36年に青森県の鍛冶職の家に生まれました。 18歳の時にゴッホの「ひまわり」に大きな衝撃を受けた彼は、「わたばゴッホになる」と画家になる決心をし、21歳で上京。その5年後に油彩画で画壇デビューを果たし、その後、版画(志功曰く“板画”)を手がけます。33歳の時に民藝運動の創始者・柳宗悦に絶賛され、棟方は次々と傑作作品を生み出し、国際的な賞も数々受賞。「世界の棟方」として海外でも知られるようになりました。1970年には文化勲章を受章するなど、故郷青森を生涯愛し、民族的表現に徹した棟方の作品は、今なお多くの人に愛さ
野村美術館の開館30周年記念名品展第2弾。今回は特に公開の要望が多い重要文化財「雪村周継筆 風濤図」や「北野茄子茶入」など、野村コレクションが誇る名品中の名品の数々をご紹介します。前後期で展示内容が全面的に入れ替えますので、この機会をお見逃しなく! 【作品画像】 (1)重要文化財 雪村周継筆 「風濤図」 室町時代 16世紀 ※10/1~20 期間限定展示 (2)野々村仁清作「色絵菊花文水指」江戸時代 17世紀 ※前期展示 (3)重要美術品 「与謝蕪村筆 草廬三顧図屏風」江戸時代 18世紀 ※9/7~29 期間限定展示 野村證券などの創業者であり、金融財閥を一代で築き上げた2代目野村徳七。彼はまた「得庵」の号を持ち、茶の湯と能楽に造詣が深い近代有数の数寄者でもありました。 野村美術館には、彼のコレクションをもとに、茶道具・能面・能装束を中心とした書・絵画・典籍・工芸など約1500点(重要文化
八坂神社近く・祇園四条通りの北側にある、近・現代作品を中心に取り扱っている美術館。 「何必館」の名称は「何ぞ必ずしも」と定説を常に疑う自由な精神を持ち続けたい、という意味合いで名づけられたもので、作品も多くがその考えに基づいて収集されています。 建物は館長である梶川芳友氏が自ら設計したもので、外観は玄静石製のすっきりとしたモダンなビルになっていますが、展示空間は床の間を基調としたり障子越しにとりいれた自然光で鑑賞するスタイルをとったりと各所に工夫が凝らされています。 所蔵の中心は北大路魯山人、村上華岳、山口薫の三人の作品で、他には日本画・洋画・工芸(陶芸、染織など)・写真・書など国内外の幅広いジャンルの作品を所蔵しています。 → 【京都ミュージアム紀行】何必館・京都現代美術館 常設展 北大路魯山人、村上華岳、山口薫を中心に、国内外の作家による近現代の絵画工芸・写真などを展示。 年間を通じて
朝鮮半島の美術品を専門に扱っている、国内でも唯一の美術館。 在日朝鮮人の実業家・鄭詔文(てい・しょうぶん/チョン・ジョムン)氏が40年に渡って収集した、高麗・朝鮮王朝を中心としたコレクション約1700点を収蔵・展示しています。 入口脇には大きな武官の石像(15世紀のもの)が置かれており、来館者を迎えてくれます。 館内には朝鮮時代の華やかな屏風や高麗青磁・朝鮮白磁などの陶磁器、絵画、石造美術品などを展示しています。 また、民具・家具類も充実しており、朝鮮時代の貴族の部屋を再現したスペースも設けられています。 季節毎に年3回、テーマを定めた企画展も開催。 陶芸や焼き物に興味のある方は、特集ページ「<ahref="http://www.kyotodeasobo.com/art/theme/tougei/">ひとつ上の陶芸体験」もあわせてご覧ください! 所蔵品 コレクションは実は皆日本国内で収集さ
大正から昭和にかけて活躍した京都画壇の画家・堂本印象(1891~1975)が、75歳の時に自ら建物全体を設計・デザインし設立した美術館。 日本画だけでなく洋画・抽象画・彫刻など堂本印象の多彩な作品約2,300点を所蔵しており、企画展毎に随時テーマに合わせて入れ替え展示しています。時期によっては京都で活躍する現代の作家の紹介も行っています。 他、野外庭園での展示やコンサートなどのイベント、東隣の旧堂本印象邸での講演会なども随時開催。 所蔵品 所蔵品は画壇へのデビュー作『深草』(1919)から華やかで柔らかな筆致で人気の高い人物画『木華開耶媛』(1929)、後年の抽象画の代表作『交響』(1961)まで、印象の生涯の作品を網羅。大胆且つ変幻自在であった、彼の画風の変遷と創作の幅広さがよくわかります。 また、奇抜なレリーフが印象的な建物の外壁は勿論、内装、家具・調度品まで、館内は全て堂本印象自らが
京都市とアーティスト・芸術関係者の連携と京都市における芸術の総合的な振興を目指し、2000年4月に開設された総合芸術施設。 多様な芸術活動の支援や情報の発信、芸術を通じ市民とアーティストの交流を図ることを目的としています。 展覧会のほか、伝統芸能や音楽・演劇などのパフォーマンス公演や、様々なワークショップといった多彩なイベントを開催。その他、芸術家・芸術関係者の発掘・育成や伝統芸能の継承を目指した先駆的事業を行っています。 また、若手アーティストの活動支援として、市民との交流を条件にした制作・練習の場の提供や、国内外のアーティストの支援を行う「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」を実施しています。 京都の芸術・文化情報を提供するため、インフォメーション・情報コーナー・図書室・談話室も設けられています。 建物は昭和6年築の元明倫小学校を改修したもの。大広間や教室、廊下など、学校の雰囲気
約400年にわたり、「茶の湯釜」の伝統と技術を守り続けている釜師・大西家に伝わる茶の湯釜をはじめとした茶道具類を展示・公開している美術館。美術館のある京都・三条釜座(さんじょうかまんざ)は、平安初期からの由緒ある鋳物の町。かつては多くの釜師が軒を連ねたこの地では、大西家を含め2件が現在も釜の制作を行っています。 大西家は、茶道・千家出入りの職人の家系「千家十職」のひとつで、初代・浄林は古田織部や織田有楽斎など、武家茶人の釜を手がけ、そこから現在の当代まで、実に十六代を数えます。 企画展示は年2回開催(春季・秋季の季節開館)。会期中には、お茶席で季節の和菓子とお抹茶をいただける(有料)ほか、館長でもいらっしゃる当代・清右衛門が席主をつとめる茶会、茶の湯釜の名品をじかに手に触れながら楽しむことの出来る鑑賞会などのイベント(いずれも予約制)なども開催されています。 ※最新の開館スケジュールについ
京都市立芸術大学が運営するギャラリー。2010年にオープンし、2023年10月の京都駅東部エリアへの大学キャンパス移転に伴い、キャンパス内施設として新たにスタートを切りました。 主に京都市立芸術大学の研究成果発表展や、在校生や卒業生・教員による企画展、ギャラリーの学芸スタッフ企画による特別展を開催。また、ワークショップや講演・講座、アートプロジェクトなど、展覧会以外の活動も随時行われています。 「@KCUA」の名は「Kyoto City University of Arts」 の頭文字をもじったもので、音読みすると「アクア=水」。生命を養う水のように、芸術が人々の暮らしに浸透し、創造力豊かな社会に貢献する、という思いが込められています。
400余年続く、樂焼の窯元・樂家に隣接する美術館。1978年に14代・覚入によって設立され、樂家歴代が次代の作陶の参考になるよう残し伝えた作品、古文書、茶道工芸品など約1000点を収蔵・随時展示しています。 樂焼は樂家の初代・長次郎が千利休と出会い、利休の侘茶の理想に適う茶碗を焼いたのが始まり。以来樂家では今も変わらぬ手法で、茶道のための焼きものを制作しています。 美術館では年に三回ほど樂焼と茶道美術の企画展を開催。人気の「樂歴代展」では初代から当代までの茶碗が一堂に並び、樂焼の創造の軌跡を感じられます。 所蔵品 収蔵品は初代 長次郎から16代 吉左衞門の作まで、樂家歴代の作品を中心に1200点余。ろくろを使わない手捏ね(てづくね)で、一碗ずつ制作されるその手法は同じですが、歴代それぞれには作風や個性の違いがあり、それを見比べながらじっくりと鑑賞することができます。 茶碗だけでなく、樂焼の
京都御所に程近い鴨川の西岸にある、古美術・茶道具を中心とした私立美術館。実業家で茶人でもあった北村謹次郎氏のコレクションの保存・公開のために昭和52年(1977)に設立され、京都における茶道関係の美術館のさきがけとなった施設でもあります。 茶人によるコレクションという性格から、所蔵品には茶碗をはじめとする茶器の名品が多く含まれており、茶碗以外にも北村氏の眼で選ばれた絵画や古筆など、他の品々も名品が揃っています。また、国の重要文化財も33点所蔵しています。 開館は春(3月~6月)と秋(9月~12月)の二期制。折々のテーマを設定した企画展示を行っており、茶会の雰囲気を味わいながら作品を鑑賞できるような構成になっています。 隣接している北村邸の庭園「四君子苑」は東山の緑を借景にした数奇屋建築の茶苑で、国の登録有形文化財。こちらも希望者に予め日を定めて公開しています。 所蔵品 北村氏の好んだ「きれ
臨済宗相国寺派の総本山・相国寺の境内にある美術館。 相国寺が伊藤若冲ゆかりの寺院であるため伊藤若冲の作品で知られていますが、千利休などとも関係が深いこともあり、茶道関連も充実。 また、相国寺だけでなく、金閣寺や銀閣寺などの塔頭寺院の寺宝も展示し、その多くは国宝や重文に指定されています。 年毎にテーマを定めた企画展も随時開催されています。 所蔵品 所蔵品には、中国由来の仏画・禅画、無学祖元といった高名な禅僧による書や肖像画などのほか、長谷川等伯や円山応挙、狩野探幽など、相国寺にゆかりのあるそうそうたる面々の作品が数多く収められています。 また、金閣寺大書院の襖絵であった伊藤若冲の「葡萄小禽図」「月夜芭蕉図」(重要文化財)は常設展示されています。
住友家が収集した東洋美術工芸品のコレクションを収蔵・展示している美術館。 特に、中心となっている住友家15代・春翠が集めた中国古代の青銅器や鏡鑑のコレクションは中国以外では質・量ともに最高のものとして世界的に評価が高く、「住友コレクション」の名で海外でも広く知られています。 館名の泉屋(せんおく)は江戸時代の住友家の屋号「泉屋(いずみや)」、博古(はくこ)は宋の時代に編纂された青銅器の図録「博古図録」に由来するものです。 青銅器館では、青銅器・鏡鑑を展示。2号館では日本・中国の書画や茶道具、文房具などそのほかの美術工芸品を折々のテーマに併せた企画展として、展示・公開しています。 開館は春(3月中旬~6月)、秋(9月~12月中旬)の年間7ヶ月の季節開館。 <撮影:河合止揚> ■ Facebookページ:https://www.facebook.com/SenOkuHakukoKan 常設展
京都工芸繊維大学のキャンパス内にある資料館。 同大学の前身である京都高等工芸学校(明治35年創立)における収集品が主体で、デザイン教育の教材として役立てることを目的に収集されたものです。国内だけでなくフランスやイタリアなどからも集められた所蔵品は絵画・彫刻・金工・漆工・陶磁器・染織・考古品まで非常に多岐に渡ります。 特に力を入れているのがポスターコレクションで、約二万点のうち展示されているのはそのごく一部ですが、アール・ヌーヴォーやアール・デコなど19世紀から20世紀前半にかけて制作された貴重な作品を見ることができます。 所蔵品 元々があくまで教育資料の目的で収集されたものであるため、意匠性の高さに重きを置いて集められている点が所蔵品の特徴です。 展示されているポスターは、畳三畳はありそうな巨大なものから、実際に街角に貼られていたような、ロシア革命記念などの政治色の強い歴史的なものや、当時
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く