日本商工会議所の岡村正会頭は17日の会見で、オリンパスの損失隠し問題に関連して「いくら立派な監査制度や規則を作っても、最後は人に帰する。倫理観が欠けていれば、コンプライアンス(法令順守)は守られないことになる」と述べ、再発防止には社員の倫理教育などが必要との認識を示した。 オリンパス問題や大王製紙前会長の巨額借り入れ問題をめぐっては、決算や経営内容に対する社内の監査役や社外の監査法人のチェックに不備があったとの批判が強い。しかし、岡村会頭は「どこかで倫理観が欠如したことがこういう結果になったのだと思う。決して制度や規則の問題ではない」と強調。オリンパス問題が日本企業全般の信頼性に影響するとの指摘については、「日本企業全体のコンプライアンスの度合いは高いものがある」と反論した。【川口雅浩】