全国の主要地下鉄で唯一、走行中の車内で携帯電話が通じなかった神戸市営地下鉄が、今年度中から順次利用可能になる見通しになった。まず西神・山手線の新神戸―長田間(6・1キロ)を今月中に着工し、残る地下区間も引き続いて整備される見込みだ。京阪神の公営地下鉄では大阪市営地下鉄が対応を完了し、京都市営地下鉄も工事中。神戸市営が加わり、すべての路線が「圏内」になる。 神戸市営地下鉄(路線総延長30・6キロ)は1977年開業。西神・山手線と海岸線の2路線がある。携帯電話は、駅構内や地上区間では利用可能だが、地下のトンネル区間は使えない。全国の9公営地下鉄と東京メトロの計10事業者のうち、地下区間が全線「圏外」なのは神戸市営だけだ。 神戸市交通局によると、携帯各社などで構成する事業主体の公益社団法人「移動通信基盤整備協会」(東京)と昨年度から協議を続けてきたが、7月11日、協会側が提示した新神戸―長田間の